コラム


高額療養費制度の概要と今後の改正

December 6, 201111:40 AM

健康保険には、1ヶ月間(1日から月末まで)に医療機関の窓口で支払った医療費が高額となった場合、申請により自己負担限度額を超えた額が払い戻されるという「高額療養費制度」があります。この制度では、後から自己負担限度額を超えた額が払い戻されるものの、その払い戻しまでは4ヶ月程度が必要であることから、その間、本人が立て替えなければならないため、大きな負担となっています。
この立て替えをなくすために、入院時においては、予め手続きをしておくことにより窓口での支払いが自己負担限度額までとなる取扱い(現物給付)が設けられていますが、これが平成24年4月より外来での支払いについても拡大されることとなりました。そこで以下では、現状ある制度の確認としてこの入院時の取扱いと自己負担限度額について解説しましょう。

入院時に提示する「限度額適用認定証」

健康保険の被保険者および被扶養者(70歳未満)が入院する際、予め以下の手続きを行い「限度額適用認定証」を窓口で提示することにより、入院時の1ヶ月(1日から月末まで)の窓口での支払いを自己負担限度額までとすることができます(差額ベッド代などの保険外負担分や食事代等は別途費用がかかります)。
協会けんぽの場合の限度額適用認定証の発行は以下の流れとなっています。
①入院が決まったら、「健康保険限度額適用認定申請書」に保険証のコピーを添付の上、保険証に記載されている協会けんぽ都道府県支部へ提出する。
②申請から1週間程度で「限度額適用認定証」が発行され、送付される。
③入院するときに、窓口に健康保険証と併せて「限度額適用認定証」を提示する。

自己負担額

自己負担限度額は、被保険者の所得区分により下表の3つに分類され、計算式が定められています。

被保険者所得区分自己負担限度額多数該当※2
①上位所得者(標準報酬月額53万円以上)150,000円+(総医療費-500,000円)×1%83,400円
②一般所得者(①および③以外)80,100円+(総医療費-267,000円)×1%44,400円
③低所得者※135,400円24,600円

※1 被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合。なお、被保険者の市区町村民税が非課税等であっても、上位所得者に該当する場合の所得区分は上位所得者となる。
※2 療養を受けた月以前の1年間に、3ヶ月以上の高額療養費の支給を受けた(限度額適用認定証を使用し、自己負担限度額を負担した場合も含む)場合、4ヶ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減される。

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年末調整 12月にすべきこと

November 2, 201110:53 AM

いよいよ、年末調整実施月となりました。12月に行っておくべき年末調整の事柄をお知らせしたいと思います。

平成23年12月分 年末調整確認表 
まず年末調整に関し、12月に確認すべきことあるいは行っておくべきことを、以下の表で確認しましょう。

項  目確認すべき/行っておくべきこと
年間給与の確定□1年間の給与の確定…今年最終の締日を確認し、1年間の給与を確定しましょう。
年末調整の計算□当事務所依頼の場合は、締め切りまでに書類を送り、年間給与を連絡した上で、いつまでに計算結果を受領できるかを確認 …年内最終の給与支払時に年末調整による過不足分を精算する場合には、支給日から逆算して具体的な日付を連絡しましょう。
年末調整による
過不足精算
□対象者へ返金する金額又は徴収する金額を各人別に確認 …いつ精算するか(年内、年明け)、どうやって精算するか(給与支給に上乗せ、手渡し等)を確認しましょう。
1人別源泉徴収票作成□3部作成し、各々へ交付等を行ったか(全ての人が対象)
◆本人交付用…本人へ渡す
◆税務署提出用…該当者は所轄税務署へ提出(翌年1月31日期限)
◆市町村提出用…本人住所地の市町村へ提出(翌年1月31日期限)
所得税徴収高計算書
(納付書)作成
□次のいずれかで処理したか
◆納付金額が0円の場合…税務署へ納付書を提出
…翌月以降に繰越す場合には、繰越金額を控えておきましょう。
◆納付金額がある場合…原則、翌月10日までに納付
年度更新作業□平成24年分扶養控除等申告書と照らし合わせ、追加修正等を行ったか

年末調整の注意点
12月は、最終の給与計算が確定する前までに、年末調整で必要な資料の回収、確認を完了させ、最終の給与計算が確定した後、計算~納付書作成まで一気に行います。特に、年内最後の給与支払時に年末調整による税金の過不足分を精算する場合には、給与支払日(金融機関振込の場合には振込依頼日)までに金額を確定しなければなりません。今年は23日が祝日、24日は土曜日、25日が日曜日と金融機関が3連休となりますので、この時期に給与を支払う事業所にあっては、給与締日から支払日(振込依頼日)までのスケジューリングが重要となります。
また、1人別源泉徴収票は、年末調整対象者に限らず全ての人に対し、原則来年1月最初の給与支払時までに作成し、本人へ交付することが義務付けられています。市町村提出は本人の平成24年1月1日現在の住所地へ提出することになりますので、年末年始に引越し等はないかどうか、平成24年分扶養控除等申告書等でしっかり確認を行いましょう。

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制度のゆるい買換えの特例の期限は年末まで

October 1, 201111:34 AM

今年も残すところあと少し。年内に事業用資産の見直しをしてみませんか。特に、資産の買換えをお考えの方は、年内の見直しをおすすめします。

九号買換えは平成23年12月31日で終了します
例えば、事務所とその敷地を売却し、別の場所で事務所とその敷地を構えた場合、売却による儲けの約8割に相当する課税を繰り延べることができる制度があります。これを「特定資産の買換え特例」といいます。この特例を適用するためには、条文にある第一号から第九号までの要件のうちいずれかに該当する必要があります。
第一号から第九号までのうち最も要件がゆるいのは、第九号です。第九号は、所有期間が10年を超えている国内の土地、建物、構築物を売却し、国内の土地、建物、構築物、機械装置を取得することが要件です。他の号は所在区域が限定されているなど要件が厳しいため、第九号は使い勝手がよいとされてきました。しかし、この第九号は、平成23年12月31日が適用期限とされています。次回の税制改正で延長がされない限り、年内で適用期限が到来してしまいます。この期限は、個人法人変わりません。そのため、個人で事業をされている方あるいは法人であって、資産を買換えたいとお考えの場合には、早急に検討を要するでしょう。九号買換えは平成23年12月31日で終了します。

他の号に該当するか検討します
もし年内の買換えが困難となった場合でも、「特定資産の買換え特例」が即適用できなくなるわけではありません。
年内に売却できたが年内に購入できなかった、あるいは年内に購入できたが年内に売却できなかった場合には、一定の要件の下、第九号の適用が受けられる場合があります。また、他の号に該当するか検討してみる余地もあります。第一号であれば、既成市街地等の区域内から区域外への買換えであれば認められます。この場合の既成市街地等とは、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県)、近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県)、中部圏(愛知県)にある一定の区域をいい、既成市街地等の区域内かどうかについては、必ず市当局で確認する必要があります。冒頭の例では、元事務所が既成市街地等区域内にあり、新事務所が区域外であれば第一号に該当する可能性があります。
第九号以外は、平成23年度税制改正で適用期限が平成26年12月31日までに延長されているため、年内の買換えが難しい場合には、他の号に該当するかどうか検討してみる余地はあるでしょう。

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雇用促進税制

September 1, 201111:25 AM

平成23年度税制改正により新たに雇用促進税制が創設されました。
雇用促進税制とは、①雇用の増加に応じた税額控除制度、②次世代育成支援対策推進法に基づく割増償却制度、③障害者雇用に係る割増償却制度を総称したものです。今月は、①の雇用の増加に応じた税額控除制度をご紹介したいと思います。

1、概要
平成23年4月1日から平成26年3月31日までの期間内に始まるいずれかの事業年度(以下「適用年度」といいます。)(※1)において、雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、雇用増加割合10%以上等の要件を満たす企業は、雇用増加数1人当たり20万円の税額控除(※2)が受けられます。
※1 個人事業主の場合は、平成24年1月1日から平成26年12月31日までの各暦年
※2 当期の法人税額の10%(中小企業は20%)が限度になります。

2、税制優遇制度の対象となる事業主の要件
◆ 青色申告書を提出する事業主であること
◆ 適用年度とその前事業年度に、事業主都合による離職者がいないこと
◆ 適用年度に雇用者(雇用保険一般被保険者)の数を5人以上(中小企業の場合は2人以上)、かつ 、10%以上増加させていること
◆ 適用年度における給与等の支給額が、比較給与等支給額以上であること
◆ 風俗営業等を営む事業主ではないこと

3、事務手続き
①事業年度開始後2カ月以内(※1)に、目標の雇用増加数などを記載した雇用促進計画を作成し、所轄のハローワークへ提出してください。(ハローワークが、従業員の新規採用を支援します。)
②事業年度終了後2カ月以内(個人事業主については3月15日まで)に、ハローワークで雇用促進計画の達成状況の確認を求めてください。確認を求めてから返送まで約2週間(4~5月は1カ月程度)を要しますので、確定申告期限に間に合うようご留意ください。
③確認を受けた雇用促進計画の写しを確定申告書等に添付して、税務署に申告してください。
※1 なお、平成23年4月1日から8月31日までの間に事業年度を開始する事業主の場合には、10月31日までに提出してください。

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マイカー通勤の通勤手当の限度額が改正されました

August 1, 201111:51 AM

6月22日に成立した平成23年度税制改正について、6月30日付の官報で詳細部分が明らかとなりました。このうち今回は、主にマイカー通勤者に影響が出る通勤手当の限度額改正について、お届けしたいと思います。

先ずは現状の取扱いから

事業者が、従業員に通勤手当を支給している場合には、その通勤手当のうち一定の金額まで所得税や住民税がかかりません。このように税金がかからないことを、非課税といいます。

【通勤距離に応じた非課税金額】
通勤距離(片道)  非課税金額(1ヶ月あたり)
① 2km以上10km未満   4,100円
② 10km以上15km未満  6,500円
③ 15km以上25km未満  11,300円
④ 25km以上35km未満  16,100円
⑤ 35km以上45km未満  20,900円
⑥ 45km以上         24,500円

非課税と一言でいっても、この場合の非課税となる金額は、通勤距離や通勤のために利用するもの(電車を利用する、マイカーを利用するなど)に応じて異なります。たとえば、マイカー通勤者は、上表のとおり通勤距離に応じて非課税の金額が設けられています。
ただし、上表③~⑥の非課税金額は、それぞれの金額よりも仮に公共交通機関を利用した場合の運賃相当額が高ければ、10万円を上限にその運賃相当額が非課税金額となります。

【例】
従業員Aさんは、会社へマイカー通勤しています。自宅から会社までの距離は、片道34kmあります。Aさんは通勤手当として毎月20,000円の支給を受けています。この場合の、通勤手当に係る非課税金額について、考えてみましょう。
(イ) 通勤距離に応じた非課税金額
片道25km以上35km未満・・・16,100円
(ロ) 公共交通機関を利用した場合の非課税金額
合理的な通勤経路による1ヶ月当たりの定期乗車券の額・・・24,610円
上記の場合、(イ)<(ロ)のため、(ロ)の24,610円が非課税金額です。Aさんの通勤手当は20,000円ですから、Aさんの通勤手当は、全額税金がかかりません。

改正は、いわゆるマイカー通勤者が対象です

ところが、今回の改正により、上記ただし書き部分が削除されました。つまり、【通勤距離に応じた非課税金額】しか適用できません。上記の例でいえば、(ロ)は使えなくなり、(イ)の16,100円が非課税金額となります。そのため、改正後Aさんは通勤手当20,000円と(イ)との差額3,900円について税金がかかります。
今回の改正は、いわゆるマイカー通勤者が対象です。ガソリン代が高騰しているこの時代にあって、非常に厳しい改正項目です。
この改正の適用開始は、平成24年1月1日以後支給分になります。マイカー通勤者を雇用されている事業主にあっては、改正後の影響を検討しましょう。

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平成23年度税制改正

July 1, 201111:47 AM

長らく滞っていた平成23年度税制改正ですが、当初法案として提出されていた改正案を、何としてでも6月中に成立させたい法案とそうでない法案とに2分割し、それぞれ6月10日に国会へ提出されました。国税は、6月中に成立させたい法案を「現下の厳しい経済情勢及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」とし、それ以外の法案を「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案(所得税法等の一部を改正する法律案中修正)」と名付けています。地方税もほぼ同様に2分割させて同日に国会へ提出されました。そして「現下の~法律案」は6月22日に可決・成立しました。

6月22日に成立した改正とは?

今回成立した国税の法案のうち、重要項目と思しきものを次に掲げました。
◇中小法人に対する税率軽減の継続(本則22%→18%)
◇雇用促進税制等政策税制の拡充
◇寄付金税制の拡充
◇年金所得者の申告不要制度の創設
◇上場株式等の配当・譲渡所得の軽減税率の延長
◇消費税の免税事業者要件の見直し
◇消費税の仕入税額控除に関する95%ルールの見直し
◇住宅取得等資金の贈与に住宅取得に先行して取得する土地が追加
◇罰則の強化

ご覧いただいてお分かりの通り、当初の改正法案で話題となった「給与所得控除の上限設定」や「法人税率の引下げ」、「減価償却制度などの課税ベースの拡大」、「相続税の基礎控除の引下げ」などは、この法案に記載がされていません。ほとんどが別の“経済社会の構造~”の法案に記載されています。つまり、影響が大きく協議の必要性が高い法案は先送りしつつ、必要最低限の改正をまずはしておきたい、という意図といえるでしょう。ただし、話題となったこれら法案も決して改正をあきらめたわけではなく、今後も協議を重ねて検討していく、というかたちであることに変わりありません。

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つなぎ法案を上手に活用

June 1, 201111:45 AM

平成23年1月25日に国会へ提出された「所得税法等の一部を改正する法律案(税制改正案)」が22年度内に成立しなかった代わりに、いわゆる「つなぎ法案」が成立しています。今回はこの「つなぎ法案」について、お届けしたいと思います。

「つなぎ法案」で延長措置がなされた租税特別措置

この法案は、本来、平成23年3月31日に適用期限を迎える租税特別措置に関して、平成23年6月30日まで3ヶ月間延長するための措置です。今回延長措置した租税特別措置のうち、主なものを次に列挙いたしました。

(1) 中小企業者等の法人税率の特例
(2) 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除
(3) エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除
(4) 事業基盤強化設備等を取得した場合等の特別償却又は法人税額の特別控除
(5) 特定の事業用資産の買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例
(6) 地震防災対策用資産の特別償却
(7) 事業革新設備等の特別償却
(8) 医療用機器等の特別償却
(9) 障害者を雇用する場合の機械等の割増償却等
(10) 事業所内託児施設等の割増償却
(11) 高齢者向け優良賃貸住宅の割増償却
(12) 倉庫用建物等の割増償却
(13) 中小企業等の貸倒引当金の特例
(14) 退職年金等積立金に対する法人税の課税の停止
(15) 住宅用家屋の所有権の保存登記・移転登記の税率の軽減
(16) 住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減
(17) 不動産の譲渡に関する契約書等に係る印紙税の税率の特例

活用する場合の注意点

“6月30日”という日付が取得日あるいは事業供用日ベースか事業年度ベースかは、規定ごとに異なりますので、注意しなければなりません。たとえば、上記(1)は、「~(日付)~までの間に終了する各事業年度」と規定していますが、上記(2)は「~(日付)~までの間に開始する各事業年度」と規定しています。そのため、平成24年3月期の会社の場合、上記(1)の適用を受けることはできませんが、上記(2)は適用することが可能です。また、上記(3)は、取得日ベースの規定のため、6月30
日までに取得等してその取得等の日から1年以内に事業の用に供すれば、即時償却が適用できます。
このように延長したとしても、適用できる/できない、が分かれます。適用できるかどうかは、個
別の規定を調べて判断することになります。

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雇用促進による税額軽減が創設

May 1, 2011 4:02 PM

平成23年度税制改正のうち法人税に関して、雇用者を増やすことにより、増えた雇用者1人につき20万円の税額控除が受けられる制度(雇用促進税制)が盛り込まれています。平成23年1月25日に国会へ提出された「所得税法等の一部を改正する法律案」や財務省が作成した「平成23年度税制改正(案)のポイント(平成23年2月発行)」を参考に、この制度の概要についてお届けします。

雇用促進税制とは
雇用促進税制とは、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度を対象として、青色申告法人が次のすべての要件を満たす場合に、その事業年度中に増加した雇用者1人あたり20万円の税額控除ができる制度をいいます。(上限は法人税額の10%(中小企業等は20%)。)
この場合の雇用者とは、雇用保険の一般被保険者である従業員を指しますが、この従業員のうち、その法人の役員の特殊関係者、使用人兼務役員は除かれます。ですから社長の子どもが従業員となっても、この場合の雇用者には含まれません。
1.適用を受ける当事業年度及びその前事業年度中に、事業主都合による離職者がいない
2.当事業年度末日現在の雇用者数が、前事業年度末日より5人(中小企業者等は2人)以上増加
3.上記2.による雇用者の増加率が10%以上
4.当事業年度の給与総額が前事業年度の比較給与等支給額(※)以上
(※)比較給与等支給額=前事業年度の給与額+前事業年度の給与額×雇用者の増加率×30%
上記1.~3.については、ハローワークでの確認が必要です。手順は、まず事業年度開始後にハローワークへ「雇用促進計画(仮称)」を届出た上で、事業年度終了後にハローワークで上記1.~3.の確認を受けます。

適用できない場合
ただし、上記要件をすべて満たした場合でも、次のいずれかに該当した場合には、適用することができないため、注意を要します。
◆風俗営業等を営む場合
◆設立(合併による設立を除く。)の日を含む事業年度の場合
◆解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度の場合
◆清算中の各事業年度の場合

なお、所得税にも同様の制度が盛り込まれており、個人は平成24年から平成26年までの各年が適用期間となります。

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セーフティネット貸付の災害発生に伴う拡充措置

April 1, 2011 3:49 PM

 日本政策金融公庫は、東日本大震災の発生に伴い、4月1日付でセーフティネット貸付を拡充させました。本制度は、社会的・経済的環境の変化により業績が悪化している中小・小規模企業の支援を目的としております。今回の措置は、東日本大震災に端を発した計画停電の影響や福島県の原発問題に伴う風評被害などにより、中小・小規模企業の経営悪化が懸念されることから本制度を拡充するものです。

セーフティネット貸付の拡充内容のポイント

 拡充前拡充後(4月1日~9月30日)
利率引き下げ措置-一定の要件に該当する方は、融資後3年間は基準利率から最大で0.5%を引き下げ
融資限度額最大4億8,000万円最大7億2,000万円
融資期間(据置期間)運転:7年以内(2年以内) 設備:15年以内(2年以内)運転:8年以内(3年以内) 設備:15年以内(3年以内)


サーフティーネット貸付の制度概要(国民生活事業・中小企業事業)
 経営環境変化対応資金金融環境変化対応資金取引企業倒産対応資金
融資対象者
社会的、経済的環境の変化により、売上や利益が減少する等、業況が悪化している方
・金融機関との取引状況の変化により、資金繰りに困難を来している方
・国際的な金融不安や経済環境の変化を背景に、取引金融機関から借入残高の減少等の取扱いを受けている方
関連企業の倒産に伴い経営に困難を来している方
資金使途運転資金、設備資金運転資金
貸付限度額国民生活事業4,800万円別枠 4,000万円別枠3,000万円
中小企業事業7億2,000万円別枠 3億円 別枠1億5,000万円
貸付期間(据置期間)運転資金:8年以内(3年以内) 設備資金:15年以内(3年以内)運転資金:8年以内(3年以内)
利 率

基準利率  ただし、次に掲げる要件に該当する場合は、融資後3年間は、それぞれに定める利率が適用されます。
① 雇用の維持または雇用の拡大を図る場合は、「基準利率-0.2%」
②最近3ヶ月の売上、利益率等が減少するなど業績が特に悪化している場合は、「基準利率-0.3%」
③前①及び②のいずれの要件にも該当する場合は、「基準利率-0.5%」
※中小企業事業における基準利率の上限は3%(運転資金のみ)

基準利率

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相続税の改正点

March 1, 201110:57 AM

 今月は、平成23年度税制改正により平成23年4月1日以降の相続から適用開始となる、相続税の改正についてご説明させて頂きたいと思います。

1、相続税とは

まず相続税とは、次の課税対象額が発生した場合に課税がされるものです。

課税される遺産総額- 基礎控除額= 課税対象額

つまり、基礎控除額よりも課税される遺産総額が大きければ相続税が課税されることになり、相続税の申告や納税の手続きが必要となります。このように、基礎控除額というものが設けられていることから、遺産を相続したすべての者が相続税の申告や納税の手続きをするわけではありません。実際、死亡者数に対する相続税の申告対象者数の割合は改正前であれば4%程度でした。したがって、大多数の方は相続税の申告対象とはなっていなかったのです。
少し、用語について補足しますと、まず「課税される遺産総額」とは、遺産相続される財産から債務や葬式費用その他制度上、相続税が課税されない遺産を除いたものに、相続時精算課税の適用を受けた贈与財産や相続開始前3年以内に贈与があった財産を足したものをいいます。

2、改正の内容

(1)基礎控除の改正
この相続税の基礎控除額が次のように改正されます。
改正前 5,000万円(定額控除) + 1,000万円×法定相続人の数
改正後 3,000万円(定額控除) + 600万円×法定相続人の数

たとえば、法定相続人が配偶者、子(2人)の場合、法定相続人の数は3となり、改正前は8,000
万円の基礎控除額ですが、改正後は4,800万円となります。

(2)制度上課税されない死亡保険金に係る非課税枠の見直し
相続とみなされる死亡保険金について、一定の非課税枠が設けられています。その非課税枠が次
のように改正されます。
改正前  500万円×法定相続人の数
改正後  改正前500万円×法定相続人の数(未成年者、障害者又は相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者に限る)

たとえば、法定相続人が配偶者、子(2人・いずれも成人)の場合で、配偶者のみ被相続人と生計
を一にしていた場合には、死亡保険金のうち改正前は1,500万円が非課税となりますが、改正後は
500万円が非課税となります。

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医療費控除の対象となる医療について

February 1, 201112:45 PM

 今月は、確定申告真っ只中ということで、毎年質問の多い医療費控除の対象となる医療につきましてご説明させて頂きます。

医療費控除の対象となる医療費は次のとおりであり、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。

1 医師又は歯科医師による診療又は治療の対価(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)

2 治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)

3 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価

4 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)

5 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価(この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話に対する対価も含まれますが、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)

6 助産師による分べんの介助の対価

7 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額

8 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの
(1)医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの(ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません。)
(2)医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用
(3)傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代(この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。)

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中期経済見通し2011  列島再編:地域多様性が生み出す日本の活力

January 1, 201112:45 PM

今後10年間の日本:デフレ終結と財政危機の可能性

米国経済の長期に及ぶ景気拡張、中国をはじめとする新興国の台頭、原油・穀物等コモディティ価格の急上昇などにいろどられた2000年代は、2008年9月のリーマン・ショック後の世界的不況の中、幕を下ろした。日本経済にとっては、さまざまな構造問題が露呈した1990年代からの流れを受けた小泉元首相の構造改革路線に始まり、グローバリゼーションの流れに乗った2006年までの景気回復・株価の上昇を経て、やはりリーマン・ショックで幕を閉じた2000年代であったと言えよう。
 先進国における2009年初めにかけての猛烈な経済活動の収縮をなんとか乗り越え、多くの不安定性を残しながらも一時は金融・財政政策の「出口戦略」すら議論されるまでに景気が持ち直した2010年も、終わりに近づいている。ここで改めて、日本経済のこの先10年を見渡してみると、金融システム問題などに揺れていた2000年代の初頭と同じくらい、先行きの展望が難しい局面に立たされていることに気づかされる。
 2020年までの日本経済を展望した場合、やはり無視できないのが、人口減少の本格化だ。2009年時点で-0.1%であった総人口成長率は、今後減少幅を拡大させ、2020年には-0.5%に達すると見込まれる。労働力の核となる15-64歳人口は、団塊の世代が65歳に到着し始める2012年以降、数年にわたって1%以上の減少を続ける見込みだ。
 人口の減少は需要の減退をもたらすため、デフレ要因であるとの見解が多いようである。しかし、本稿の第2章では、人口の減少は労働力を減少させことを通じて、むしろインフレ圧力を生み出しやすい点を指摘する。デフレが克服されるのであれば好ましいようにも感じられるものの、先進国中GDP比で最大の政府債務残高を抱える日本において、インフレ期待とともに長期金利が上昇した場合、政府利払い負担の増加に対する懸念が先行し、それがさらなる金利上昇を生み出す悪循環に陥りはしないだろうか。これからの10年は、日本がこうした財政危機に直面するリスクを、これまでよりも深刻にとらえなければならない時代となろう。

地域経済の時代

日本経済が財政危機に直面するのを避けるためには、税率引き上げなどを含む実効性を伴った財政再建計画を速やかに策定することが必要である。加えて、より長期的には、日本の潜在成長率を底上げしていくような施策を実行していかなければなるまい。日本経済の成長率が上昇するという期待が生じれば、日本政府の財政再建に対する信頼性も高まるはずである。では、日本の成長率底上げはどうすれば実現できるのか。我々は、日本経済にはいまだに広大なフロンティアが残されていると考えている。それは、地域経済だ。日本では、仕組みの上では地域主権が確立されているものの、財源の分配を通じた政治力学により、実体としては中央集権に近い体制が敷かれてきた。その結果、これまでの日本の地域経済は独自性を発揮した成長を遂げてこなかった。逆に言えば、地域経済には「未開発」の分野が多く残っているはずだ。これらを開発することで、我々はいまだに眠っている地方の潜在力を引き出すことができるのではないか。日本経済とは、地域経済の総体である。それぞれの地域経済がそれぞれに活力を身につけることが、ゆくゆくは日本経済の成長力の底上げにつながっていくであろう。

「都市力」を上げる

一言で地域経済といっても、さまざまなスケールを想定することができる。第3章では、最も生活に密着したスケールである「都市」に焦点を当てる。人口減少は地域財政に大きな影響を与えるが、ヒト、モノ・カネ・土地といった限りある資源をどう活用するか、都市の個性と魅力を高める「集中と選択」が求められる。そこで、独自にNUCUPS(Nomura Urban Cycle and Urban Power Measuring System)と名付けたシステムを考案した。NUCUPSシステムは二段階の都市の計測から成り立つ。まず「量」の側面から都市を測る。人口が全体的に減少する中では、人々がいかにコンパクトに効率よく居住するか、いかに効率的な「都市」を形作るかが重要となってくる。そこで、日本の全市町村を826の都市圏に分け都市の「発展段階」を計測した。
 第二段階として、都市の自立性・効率性やコンパクトさを示す「質」の側面から「都市力」を計測する。量と質の計測結果を組み合わせて人口規模と都市力の関係を地域別、発展段階別に詳しく見ると、ある程度の人口規模がないと都市力の向上が難しいこと、そのラインは10万人程度であることなどが分かった。

アジアとつながる地域経済圏

第4章では、より広域的な観点から、日本の経済圏を考え直すことを提案する。これまでのわが国の経済構造は、全国津々浦々、基本的には東京・大阪・名古屋といった大都市圏を向いていたと言っても過言ではない。「太平洋ベルト」という言葉にもそれが象徴されている。
 日本経済が先進国へのキャッチアップ段階にあり、国内のリソースを狭い範囲に集中する必要があった時代には、こうした中央集権型の産業構造は有効であったかも知れない。しかし、経済が成熟し、さらなる成長のためにむしろ多様性が求められる現在、すべての地域が太平洋ベルトを向いてビジネスを展開する必然性はない。
 そこで我々が提案するのが、日本の各地域がそれぞれ独自の形で、アジア経済の中に組み込まれていく、という新たな広域経済圏の確立である。現在、アジア域内では、経済発展段階や政治体制の違いを乗り越えた経済統合が凄まじい勢いで進んでいる。極めて均質で「中央」を向いていたわが国の地域経済に今求められているのは、その軸足を「アジア」にシフトさせ、アジアの活力を積極的に取り込んでいくことである。そのために、各地域がアジアとどのようにつながってゆくかに関して、既存の切り分けとは異なる発想に基づく、我々なりの経済圏構想を提案する。これは、あくまでも地域経済の潜在力を最大限に引き出す上で、国内ではどういう地域が相互に連携し、それらが対外的にはどういった国・地域と結びついてゆくのが望ましいかという「未来」を見据えたものとなっている。
 日本を様々に区切る我々の既成概念を一度根本から見直し、日本そのものの方向性をここで大きく仕切りなおす必要がある。各地域が都市力を高め、内側に向いていた視線をこれまでの枠組みの外に向ける、いわば「列島再編」とも呼ぶべき発想の転換が必要なのである。世界でも先行して本格的な人口減少局面に入ったわが国が、2010年からの10年間でどこを目指し、何を実現するかが日本経済の活力維持の鍵となるのではないだろうか。

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年末調整に関して

December 1, 201012:45 PM

 平成22年の税制改正により、扶養控除などが変わり、平成23年から適用になります。平成22年の年末調整に関しましては従来通りです。今月は、その変更点に関しまして整理したいと思います。

1、扶養控除

①現行(平成22年分)
 一般 38万円
 特定扶養(16歳~22歳)・・・63万円
 老人扶養(70歳以上) ・・・48万円
 同居老親等      ・・・58万円(老人扶養+10万円)

②改正後(平成23年以降)

 年少扶養(15歳未満)・・・控除なし
 16歳~18歳    ・・・38万円
 19歳~22歳    ・・・63万円
 23歳~69歳    ・・・38万円
 老人扶養(70歳以上) ・・・48万円  現行通り
 同居老親等      ・・・58万円(老人扶養+10万円) 現行通り

2、同居特別障害者加算の改組
 (ア)一般の控除対象扶養親族
  ①特別障害者(同居特別障害者以外)の場合は現行通り 78万円
  ②同居特別障害者の場合 控除の総額は現行通りの113万円
 (イ)年少扶養親族
  ①特別障害者(同居特別障害者以外)の場合
   (現 行) 特別障害者控除40万円+扶養控除38万円=78万円
   (改正後) 特別障害者控除40万円+扶養控除 0万円=40万円
  ②同居特別障害者の場合
   (現 行) 特別障害者控除40万円+扶養控除38万円+同居特別障害者加算35万円=113万円
   (改正後) 同居特別障害者控除75万円+扶養控除 0万円+同居特別障害者加算 0万円=75万円

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雇用調整助成金の不正防止強化と支給要件の緩和

November 4, 201010:33 AM

平成20年秋のリーマンショックを機に、多くの企業では一時帰休を実施することでその雇用を維持してきました。その際に活用されたのが、雇用調整助成金および中小企業緊急雇用安定助成金(以下、「雇用調整助成金」という)です。雇用調整助成金はこれまで複数回の要件緩和が実施され、使い勝手が改善されてきましたが、一方では不正受給が相次いでおり、平成22年4月から7月の間に54事業所、約10億7,617万円が不正として処分されています。こうした背景から、平成22年11月より不正受給防止対策の強化が行われています。また、今年夏以降の急激な円高の影響に伴い、業績が低迷している企業向けの対策として、12月より雇用調整助成金の更なる要件緩和が実施されることになりました。そこで以下ではこれらの概要について解説します。

①不正受給防止対策の強化
不正受給防止対策の強化は、平成22年4月から行われていますが、具体的には以下のような対策が講じられています。
【第1弾 平成22年4月1日より】
1)休業等を実施した従業員に対して電話ヒアリングを行うこと
2)教育訓練に係る計画届において従業員別に実施予定日を記載すること、計画の範囲内で実施日数および対象者数が減少する場合に変更届を提出すること
3)教育訓練実施後の支給申請時に個々の従業員ごとに実施を証明する書類(受講者アンケート等を提出すること
【第2弾 平成22年7月1日より】
1)事業所内訓練の実施日数が多い事業所等への実地調査を必ず実施すること
2)厚生労働省において都道府県労働局が行う立入検査のノウハウを収集・分析し、その成果を研修することにより不正受給の摘発を強化すること
【第3弾 平成22年11月1日より】
不正受給を行った事業所については、事業主の名称、代表者氏名、事業所の名称、所在地、概要、不正受給の金額、内容を公表すること

②平成22年12月より実施される雇用調整助成金の要件緩和
平成22年12月より、以下のいずれにも該当している場合は雇用調整助成金の申請ができるようになりました。
・円高の影響により生産量が減少していること
・直近3ヶ月の生産量が3年前の同期に比べ15%以上減少していること
・直近の決算等の経常損益が赤字であること

不正受給防止対策が強化されていることから、企業としては適正な形で申請を行うことがこれまで以上に求められますが、こうした助成金を上手に活用することによって、雇用を守り、本格的な回復期に備えたいものです。

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雇用に関する助成金に関して

September 2, 201010:30 AM

 この不景気の昨今、国もいろいろな失業者対策を施しております。今月は、新たに雇用する場合に使いやすそうな助成金を紹介させて頂きます。

「若年者等正規雇用化特別奨励金」
 年長フリーター及び30代後半の不安定就労者又は採用内定を取り消されて就職先が未決定の学生等を正規雇用する事業主が、一定期間毎に引き続き正規雇用している場合に奨励金が支給されます。
対象者を雇い入れた場合には、中小企業は100万円、大企業は50万円が支給されます。

1、年長フリーター等(25歳以上40歳未満)を正規雇用する場合
(ア)直接雇用型
・ハローワークに奨励金の対象となる求人を提出し、ハローワークからの紹介により正規雇用する場合
・対象者の受入日現在の満年齢が25歳以上40歳未満
・雇入れ日前1年間に雇用保険の一般被保険者でなかった者、その他職業経験、技能、知識等の状況から奨励金の活用が適当であると安定所長が認める者
(イ)トライアル雇用型
・ハローワークからの紹介によりトライアル雇用として雇入れ、トライアル雇用終了後引き続き同一事業所で正規雇用する場合
・トライアル雇用開始日の満年齢が25歳以上40歳未満
・トライアル雇用開始日前1年間に雇用保険の一般被保険者でなかった者
(ウ)有期実習型訓練修了者雇用型
・有期実習型訓練修了者を正規雇用する場合
・有期実習型訓練修了後の雇入れ日現在の満年齢が25歳以上40歳未満

2、採用内定を取り消された方(40歳未満)を正規雇用する場合
・ハローワークに奨励金の対象となる求人を提出し、採用内定を取り消されて就職先が未決定の新規学校卒業者をハローワークの紹介により正規雇用する場合
・対象者の雇入れ日現在の満年齢が40歳未満

3、中小企業事業主とは
小売業(飲食店を含む)常時雇用する労働者数50人以下又は資本又は出資の額が5千万円以下
サービス業 常時雇用する労働者数100人以下又は資本又は出資の額が5千万円以下
卸売業 常時雇用する労働者数100人以下又は資本又は出資の額が1億円以下
その他の業種 常時雇用する労働者数300人以下又は資本又は出資の額が3億円以下

4、正規雇用とは
 雇用期間の定めのない雇用であって、1週間の所定労働時間が通常の労働者と同程度である労働契約を締結し、雇用保険の一般被保険者(ただし1週間の所定労働時間が30時間未満の者を除く。)として雇用する場合を指します。

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グループ法人税制

August 1, 201010:25 AM

平成22年度税制改正によりグループ法人税制が導入されます。グループ法人税制は、取引時点において完全支配関係がある内国法人間で行われる一定の取引に関して適用される制度です。この制度は連結納税制度のように事前に申請などは必要なく、取引時点における状態が完全支配関係があるか否かを個別に判断し、この制度の適用の有無を判定します。

1、譲渡資産の課税の繰延
 この制度は、固定資産、土地、有価証券、繰延資産などの資産で帳簿価格が1,000万円以上である「譲渡損益調整資産」をグループ法人間で譲渡した場合に、その譲渡利益額、譲渡損失額を繰延べることとされたおります。つまり、譲渡利益が生じた場合には、譲渡した法人が利益相当額を法人税法上の利益から除外(損金参入)されます。また、譲渡損失があるときは損失相当額を利益に加算(益金算入)することになります。
 また譲渡後に、その「譲渡損益調整資産」を譲り受けた法人がさらに譲渡した場合に、最初に譲渡した法人が繰り延べた譲渡利益額、損失額を戻し入れ(益金参入、損金参入)することになります。また、譲渡損益調整資産を譲渡する場合以外でも、償却、評価替え、貸し倒れ、除却などが行われる場合においても、再譲渡の場合と同様に譲渡利益金額・損失額を戻し入れすることとしています。

2、完全支配関係下における寄付金
内国法人が完全支配関係にある他の内国法人に対して寄付を行った場合、支出法人において寄付金の額が損金参入とされるとともに、受領法人においては受贈益が益金不算入とされます。なお、この規定は法人による完全支配関係がある場合にのみ適用され、個人による完全支配関係下にある法人間で寄付をした場合には、今後も継続して現行の取扱いを受けることに留意が必要です。
 なお、この「寄付金」は、たとえ寄付金勘定で計上していなくても、実質的に寄付金であればこの規定が適用されることになります。また、現物の資産を無料で贈与した場合においても寄付金とみなされ、その資産を贈与した時の時価で計上することとなります。

※上記の規定は、平成22年10月1日以後の取引から適用されることとなります。

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厚生年金の減額に関して

July 5, 201010:26 PM

年金の受給を受けるようになった後、お給料の金額によっては受給する年金の額がカットされてしまう場合があります。この年金の減額を今月は取り上げたいと思います。年金の減額に関しては、年齢ごとに減額される金額が異なります。

65歳未満

 賃金(月額報酬)と年金額(基礎年金+厚生年金)の合計が28万円を超えると厚生年金の支給が一部停止されます。さらに、48万円を超えると厚生年金停止額が増えていきます。(ただしこの場合においても基礎年金部分は停止されません。)具体的な支給額の計算は、下記の表のようになります。

総報酬月額相当額 基本月額 支給額の計算
48万円以下 28万円以下 基本月額-(総報酬月額相当額+基本月額-28万円)×1/2
28万円超 基本月額-(総報酬月額相当額×1/2)
48万円超 28万円以下 基本月額-(48万円+基本月額-28万円)×1/2-(総報酬月額相当額-48万円)
28万円超 基本月額-(48万円×1/2)-(総報酬月額相当額-48万円)
※基本月額とは、減額される前の年金の月額です。


65歳以上
 賃金(月額報酬)と年金額(基礎年金+厚生年金)の合計が48万円を超えるまでは厚生年金支給は停止されません。48万円を超えると厚生年金支給が一部停止されます。(この場合も基礎年金部分は停止されません。)
支給停止額=(総報酬月額相当額+老齢厚生年金月額-48万円)


70歳以上
 平成19年4月以降に70歳になる人は、上記の65歳以上の場合と同様の取り扱いとなります。それ以外の方は、年金減額の対象となりません。

上記の賃金とは、社会保険の適用事業所になっている会社などからの給料がある場合の取り扱いで、適用事業所以外の会社等から支払われる給料や不動産所得などは対象となりません。これも不公平な制度だと思いますが、生涯現役の経営者は、場合によっては一生年金をもらえず、70歳まで厚生年金保険料を支払い続けなければならない可能性もあります。日本の年金制度とは一体何なのだろうと疑問に思ってしまうのは、私だけでないはずです。

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住宅取得等資金の贈与の特例

May 31, 2010 2:00 PM

 今月は、平成22年の税制改正の中でご質問の多い住宅資金贈与に関して説明させて頂きます。

1、改正の概要

直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置が次のように改正されます。これは、平成21年6月に出された追加経済対策で新たに設けられた住宅資金贈与の非課税限度額等の特例が大幅に拡充されたものです。

①非課税限度額の引き上げ
1.平成22年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税限度額
1,500万円(現行は500万円)
2.平成23年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税限度額
1,000万円

②適用対象となる受贈者に対する所得制限の新設
贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること
注)この規定は、平成22年1月以降の贈与から適用されることとなりますが、平成22年の所得金額が2,000万円を超えていた場合には、1,500万円の非課税枠は使えません。しかし、この場合においても現行の500万円の非課税枠は使用可能です。

2、相続時精算課税制度との関係

相続時精算課税との関係につきましては、上記の非課税枠の拡充に伴い、住宅取得資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例における1,000万円の特別控除の上乗せ特例は廃止されます。しかし、一般枠の2,500万円に関しましては、従来どおり適用できます。

3、相続時の適用関係

上記2の相続時精算課税の適用を受けた場合には、相続時においてその贈与時の贈与額が、遺産に上乗せして相続税を納める必要がございます。しかし、上記1の非課税枠に関しましては、贈与時に非課税となっているために相続時に加算する必要はございません。
注)相続税法では、相続などにより財産をもらった人が、被相続人からその死亡前3年以内に贈与を受けた財産があるときには、贈与を受けた財産の贈与時の価額を贈与を受けている人の相続税の課税価格に加算するという規定があります。また、その加算された贈与財産の価額に対応する贈与税の額は、加算された人の相続税の計算上控除されることになります。上記非課税の規定を利用した方もこの相続税の取り扱いは受けることになります。

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労働基準法の改正

May 8, 201011:38 AM

平成22年4月1日から労働基準法が改正されました。その背景には、長時間にわたり労働する労働者の割合が高くなっている現状があります。そのため、長時間労働を抑制し、労働者の健康を確保すると共に仕事と生活の調和のとれた社会を実現することを目的として、今回の改正労働基準法が成立したそうです。

Ⅰ「時間外労働の限度に関する基準」の見直し

「時間外労働の限度に関する基準」が改正され、労使当事者は限度時間を超える時間外労働に対する割増賃金率を引上げるよう努めること等とされます。
 この改正により労使で特別条項付き36協定を結ぶ際には、新たに、
① 限度時間を越えて働かせる一定の期間(1日を超え3ヶ月以内の期間、1年間)ごとに、割増賃金率を定めること。
② ①の率を法定割増賃金率(2割5分以上)を超える率とするよう努める事。
③ ③そのその延長することができる時間数を短くするよう努める事。
が必要になります。

Ⅱ法定割増賃金率の引上げ

月60時間を超える法定時間外労働に対して、使用者は50%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。(改正前は25%)
1か月60時間を超える法定時間外労働を行った労働者の方の健康を確保するため、引上げ分の割増賃金の代わりに有給の休暇(代替休暇)を付与することができます。
※この規定は、当分の間中小企業に関しては適用が猶予されます。猶予対象の範囲は以下の通りです。

小売業 資本金等5,000万円以下 または、常時使用労働者数 50人以下
サービス業 資本金等5,000万円以下 または、常時使用労働者数 100人以下
卸売業 資本金等1億円以下 または、常時使用労働者数 100人以下
その他 資本金等3億円以下 または、常時使用労働者数 300人以下

Ⅲ時間単位年休

労使協定により年次有給休暇を時間単位で付与することができるようになります。
ポイントとしましては、過半数組合、それがない場合は過半数代表者との間で労使協定を締結すれば、年に5日を限度として、時間単位(※)で年次有給休暇を与えることができます。(時間単位年休)

上記の改正に関しましては、中小企業に一定の理解があったので安心しましたが、大企業に関しましては適用となります。労働者保護という観点では評価できるのかもしれませんが、企業の国際競争力という観点では、生産拠点などの海外移転が加速したり、非正規雇用労働者の割合が増加し、結果的に労働者の雇用機会を減らしたり、労働者の所得金額を減少させるようになるのではと危惧しております。また、政策としてこの不景気の時期に、この改正をすべきだったのか疑問が残ります。

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平成22年度税制改正(その2)

April 2, 201010:31 AM

今月は平成22年度税制改正に関しての相続税に関する内容をお知らせしたいと思います。
相続税に関する重要な改正点は、定期金に関する権利の評価方法が見直しです。相続税の節税対策によく使用された個人年金などの評価に関して網が掛かってしまいました。

現行税制(有期定期金)

①残存期間に受け取るべき給付金額の総額×下記の割合
残存期間5年以下 70%、残存期間5年超~10年以下 60%、残存期間10年超~15年以下 50%、残存期間15年超~25年以下 40%、残存期間25年超~35年以下 30%、残存期間35年超 20%、
②1年間にうけるべき受ける金額×15
③①と②のうち、いずれか低い方の価格

改正内容(有期定期金)

次に掲げる金額のうちいずれか多い金額
①解約返戻金相当額
②定期金に代えて一時金の給付を受けることができる場合には、当該一時金相当額
③給付を受けるべき金額の1年当たりの平均額×当該契約に係る予定利率による複利年金現価率(残存期間に応ずるもの) 
 同じように、無期定期金、終身定期金、給付事由が発生していない定期金関する権利の評価に関しても改正が行われました。上記の現行税制の残存期間35年超を見て頂きますとお分かりかと思いますが、給付総額の20%程度しか相続税や贈与税の課税対象にならないため、節税効果の大きい金融商品でした。今回の改正で困ってらっしゃる方は、たくさんいるのではないでしょうか。


《経過措置》

今回の改正後の適用に関して、次のような経過措置が講じられています。
①平成23年4月1日以後において、相続若しくは遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利の評価は改正法が適用されます。
②平成22年4月1日から平成23年3月31日までの間に締結された契約で、その期間内において相続税若しくは遺贈又は贈与により取得する定期金に関する評価額については、一定の場合を除き上記の現行税制により計算した金額によります。

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平成22年税制改正案について

March 5, 2010 1:00 PM

今月は、平成22年の税制改正大綱についてご説明させて頂きたいと思います。

[個人所得課税]

①所得控除から手当へ等の観点から、子供手当の創設とあいまって、年少扶養親族(~15歳)に対する扶養控除を廃止します。
子供手当は平成22年度に関しては、月額1.3万円支給されます。扶養控除(年少)の廃止に関しましては平成23年1月の源泉所得税から対象となります。住民税に関しましては、平成24年6月の徴収から対象となります。

②高校の実質無償化に伴い、16~18歳までの特定扶養親族に対する扶養控除の上乗せ部分(25万円)を廃止します。(特定扶養控除は、16歳~18歳までが38万円、19歳~22歳までが従来通りの63万円となります。)

③非課税口座内の少額上場株式等の配当所得及び譲渡所得等の非課税措置を創設します。
金融所得課税の一体化の取組の中で個人の株式市場への参加を促進する観点から、平成24年から実施される上場株式等に係る税率の20%本則化にあわせて、次の非課税口座内の少額上場株式等にかかる配当所得及び譲渡所得等の非課税措置を導入します。

④生命保険料控除の改組
生命保険料控除を改組し、各保険料控除の合計適用限度額を現行の10万円から12万円に引上げることとします。
平成24年1月1日以後に締結した保険契約等(新契約)に係る生命保険料控除
 新たに介護医療保険料控除を設け、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除のそれぞれの適用限度額を4万円とします(これにより控除の合計適用限度額が12万円に引き上がります)。
平成23年12月31日以前に締結した保険契約等(旧契約)に係る生命保険料控除
従前と同様の一般生命保険料控除、個人年金保険料控除(それぞれの適用限度額5万円)を適用します。

[法人課税]

① 100%グループ内の内国法人間で一定の資産の移転を行ったことにより生ずる譲渡損益の計上を
 繰り延べることとする等、資本に関係する取引等に係る税制の整備を行います。

②いわゆる「一人オーナー会社課税制度」(特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度)は廃止します。

[資産課税]

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税措置について、経済対策のための時限措置として、所得制限(2,000万円)を付した上で、非課税限度額(現行500万円)を、平成22年は1,500万円、平成23年は1,000万円に引き上げます。

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所得税確定申告について

February 2, 2010 3:54 PM

今月は、所得税の確定申告が必要な人と確定申告をした方が良い人に関して、ご説明させて頂きます。なお、不明点等ございましたら何なりと当事務所へご質問下さい。

■確定申告が必要な人

(1)給与所得者
通常は年末調整を行えば、所得税は精算されるので確定申告は不要ですが以下に該当する場合には確定申告が必要となります。
1.1月1日から12月31日までの給与所得が2,000万円を超える人
2.2ヶ所以上から給与を受けており、従たる給与の収入金額と給与、退職所得以外の所得合計が20万円を超える人(ただし、給与収入から年末調整で控除できる所得控除額を差し引いた残額が150万円以下でなおかつ、給与、退職所得以外の所得合計が20万円以下の時は不要です。)
3.1ヶ所から給与を受け、給与、退職所得以外の所得合計が20万円を超える人
4.同族会社の役員、親族等で給料の他にその同族会社から貸付利息、家賃収入などの支払を受けている人
(2)一般の人
各種所得の合計金額から所得控除を差し引いた額に税率を適用して計算した所得税額が配当控除額・住宅ローン控除額の合計額を超える人
(3)退職金をもらった人
通常は退職時、会社に対して「退職所得の受給に関する申告書」を提出し、所得税の精算が行われているはずなので確定申告は不要です。
しかし、退職の時に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合には、退職手当などについて、支払額の20%の税率で、源泉徴収が行われていますので、確定申告をして精算する必要があります。

■確定申告をした方がよい人

1.医療費控除を受ける人
2.住宅ローン控除を受ける人
3.年の中途で退職して年末調整をしなかった人
4.年末調整後扶養親族等に異動があった人
5.災害や盗難にあった人
6.特定寄付をした人
7.予定納税額が確定申告額より多い人

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2010年 経済見通し

January 7, 2010 3:25 PM

 去年の11月下旬にドバイショックがありましたが、今年の経済見通しに関しましては、楽観的な意見のエコノミストが多いような気がします。今年は、財団法人国際金融情報センターが昨年の12月25日に発表した「2010年~2012年の世界経済見通し」を紹介したいと思います。全文をお読みになりたい方は、国際金融情報センターのホームページ(http://www.jcif.or.jp)でダウンロードして下さい。

2010~2012 年の世界経済見通し  
 
要  旨

2007 年8 月に始まった国際金融市場の動揺は、08 年9 月のリーマンブラザーズ破綻により一段と深刻化、世界的な金融危機に陥った。これに伴い、世界経済は急速に後退してきたが、このところアジア新興国、次いで日米欧の先進国を中心に、回復の兆しが出てきた。これは、各国政府の財政による大胆な景気刺激策、各中央銀行による利下げや金融市場安定化のための非伝統的な金融政策によるところが大きい。10 年以降、世界経済は回復に向かうであろうが、そのペースは緩やかなものとなろう。これは、①米欧において金融機関の不良債権処理が遅れていること、②各国の金融機関が十分な金融仲介機能を発揮できない状況が続くと見込まれること、③厳しい雇用情勢が続く見通しであること、等によるものである。
主要先進国経済をみると、09 年第3 四半期の実質GDP 成長率(以下、成長率)は、英国およびスペインを除き、各国とも前期比プラスに転じた。10 年以降はプラス成長となるとみられるが、金融機関の不良債権問題が続くことから、従来に比べ勢いを欠くものにとどまると予想する。新興国経済をみると、BRICs 諸国のうち、中国およびインドは、景気刺激策の奏功もあって、このところ成長率の上昇をみている。もっとも、中国については、09 年中の貸出急増が、今後、資産価格や物価の上昇、不良債権の増加等につながることがないか、注視する必要がある。一方、ブラジルでは、09 年は0%成長を見込むが、10 年以降は4~5%成長を続けると予想する。ロシアでは、09 年に大幅マイナス成長となった後、原油価格の動向にもよるが、10 年にはプラス成長に転じるであろう。なお、ドバイ政府が11 月下旬に、ドバイ・ワールド社等の債務に関し、返済猶予要請を行う計画があると報道された際には、各国の株価や為替に影響が生じたが、総じて短期間のうちに相場は回復した。12 月中旬にアブダビ政府が支援表明を行ったことから、市場は落ち着きを取り戻している。

<日本> 海外経済に依存する本格的景気回復

日本経済は、08 年秋口以降の世界的な金融危機の深刻化がもたらした経済や金融活動の収縮から脱しつつあり、景気も徐々に回復に向かっている。
個人消費は、景気対策の奏功もあって、持ち直しの動きがみられるが、当面、低調な推移が続く公算が大きい。これは、雇用環境の改善が企業収益の回復に少し遅れる傾向があることから、家計の可処分所得の増加がみられるまでに、今しばらく時間を要するとみられるためである。
企業の生産活動は、08 年秋口以降の販売減少や在庫調整から、大幅に落ち込んだ。しかしながら、09 年春以来、アジア向けを中心とした輸出の回復や在庫調整圧力の後退により、改善傾向にある。世界経済は、10 年以降、新興国の景気回復を牽引役として、緩やかに回復していくものとみられる。従って、本邦企業の業績も改善傾向が続く可能性が高い。しかしながら、経済の先行きに対する不透明感や設備過剰感などから、企業は設備投資に慎重な姿勢を続ける可能性がある。
消費者物価指数は、09 年3 月以降、前年同月比マイナスを続け、年央に-2%を超えるマイナスを記録した後、マイナス幅を縮小している。こうした傾向は、当面続くとみられる。これは、08 年の石油製品価格騰落の反動による面が少なくない。一方、需給ギャップをGDP 比でみると、現状、日本が先進国の中で最も大きいといわれている。このため、他国に比べ需給ギャップの縮小に時間を要するとみられることから、消費者物価は長期に亘り前年の水準を下回ると予想する。とはいえ、需給バランスの改善持続に伴い、物価の下落幅は徐々に縮小していくであろう。
景気見通しの下振れリスクは、欧米先進国の景気動向である。欧米金融機関の四半期決算における損益は、大手を中心に黒字転換しているが、不良債権の増加は峠を越していない。欧米商業銀行の民間部門(企業および個人)向け貸出は減少を続けており、欧米経済の回復の足枷となるリスクが引き続き残っている。

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中小企業等金融円滑化法案

December 1, 2009 1:21 PM

 今月は、亀井大臣の鳴り物入りで法案が審議され、衆議院が通過した中小企業等金融円滑化法を取り上げたいと思います。条文を読んだ印象は、あまりにも漠然としているために、この法律が本当に機能するのか疑問にもなりました。金融機関の努力目標を示したに過ぎないような内容にガッカリしましたが、政府としては金融制度が不安定になるのも避けなければなりませんから、これが限界なのかなとも思います。皆様は、下記を読んでどのような印象をお感じでしょうか。

1 この法律の目的
この法律は、最近の経済金融情勢及び雇用環境の下における我が国の中小企業者及び住宅資金借入者の債務の負担の状況にかんがみ、金融機関の業務の健全かつ適切な運営の確保に配意しつつ、中小企業者及び住宅資金借入者に対する金融の円滑化を図るために必要な臨時の措置を定めることにより、中小企業者の事業活動の円滑な遂行及びこれを通じた雇用の安定並びに住宅資金借入者の生活の安定を期し、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

2 金融機関の対応
(1)中小企業者に対する信用供与についての対応
金融機関は、中小企業者に対する信用供与については、当該中小企業者の特性及びその事業の状況を勘案しつつ、できる限り、柔軟にこれを行うよう努めるものとする。
(2)中小企業者から債務の弁済に係る負担の軽減の申込みがあった場合等における対応
① 金融機関は、当該金融機関に対して事業資金の貸付けに係る債務を有する中小企業者であって、当該債務の弁済に支障を生じており、又は生ずるおそれがあるものから当該債務の弁済に係る負担の軽減の申込みがあった場合には、当該中小企業者の事業についての改善又は再生の可能性等を勘案しつつ、できる限り、当該貸付けの条件の変更、旧債の借換え、当該中小企業者の株式の取得であって当該債務を消滅させるためにするもの等を行うよう努めるものとする。
② 金融機関は、中小企業者から特定認証紛争解決手続の実施の依頼を受けた特定認証紛争解決事業者より当該特定認証紛争解決手続の実施を依頼するか否かの確認があった場合には、当該中小企業者の事業についての改善又は再生の可能性等を勘案しつつ、できる限り、当該特定認証紛争解決手続の実施の依頼をするよう努めるものとする。
③ 金融機関は、株式会社企業再生支援機構が支援決定を行った中小企業者に対して有する債権について、同機構から買取申込み等の求めがあった場合には、当該中小企業者の事業についての改善又は再生の可能性等を勘案しつつ、できる限り、これに応ずるよう努めるものとする等。

3 金融機関による方針の策定、説明書類の縦覧、行政庁への報告等
(1)対応措置の実施に関する方針の策定等
(2)対応措置等に関する説明書類の縦覧
(3)行政庁への報告等
(4)検査及び監督におけるこの法律の趣旨の尊重

4 政府の責務
(1)金融機関による対応措置の実施に係る政府の責務
(2)信用補完事業の充実のための措置等

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景気悪化に対応する税務対策(その2)

October 30, 2009 3:28 PM

 今月は、前月から引き続き不況を乗り切るための主な税務対策についてご説明させて頂きたいと思います。

《中間申告》

 中間申告は前事業年度の実績による方法と仮決算による2つの方法があります。期首から6か月を経過した日から2か月以内にどちらかの方法で中間申告をしなければなりません。前期に業績が良く、今期の業績が悪い場合には、前事業年度の実績(前事業年度法人税額等の1/2)による方法だと業績に対して中間納税額が過大になり、資金繰りを悪化させてしまいます。そのような場合には6か月で仮決算を行い、その仮決算に基づき中間申告をすることで中間納税額を減少させることができます。
 ただし、中間申告は確定申告の前払いとしての性格なので、一年を通すと前事業年度実績による方法も、仮決算による方法も何ら変わりありません。

《税額控除》

1、人材投資促進税制
この制度は、中小企業者などが平成20年4月1日から平成23年3月31日までの間に開始する各事業年度において労務費のうちに教育訓練費の額の占める割合が0.15%以上である場合、その教育訓練費の額の一定割合の税額控除を認めるものである。これにより、教育訓練費が損金に算入され、かつ法人税額から税額控除として直接に税額の減額も可能となります。
①教育訓練の対象者
対象者…その法人の使用人又は個人のその事業にかかる使用人
対象外…その法人の役員、個人事業主、使用人兼務役員、その役員及び個人事業主の親族、入社予定の内定者等
②自社で行う研修にかかる費用
(ア)外部講師謝金等…外部講師、指導員を招聘する費用
(イ)外部施設等使用料…外部の施設、設備、器具等と賃貸する費用
(ウ)教科書その他の教材費…教科書等の教材を購入又は開発委託する費用
(エ)研修プログラム等の開発費用等…外部に研修内容等の作成を委託する費用
③他社が行う研修にかかる費用
(ア)研修委託費…外部に委託して教育訓練等を行わせる費用
(イ)外部研修参加費…外部が行う教育訓練等に参加させる費用

2、試験研究税制

試験研究税制は、下記の4つの制度があり中小企業者に関しては、下記の①+②か③を選択適用することができる。また、さらに④の制度を追加的に適用することができます。
①試験研究費の総額に係る税額控除制度(損金の額に算入される試験研究費の額がある場合には、その総額に対して一定の税額控除割合により計算された金額が法人税額から直接控除することができる。)
②特別試験研究に係る税額控除制度(試験研究費の額のうち、公的研究機関等との共同試験研究やこれらに対する特別試験研究費がある場合には、その費用の額に一定の割合を法人税額から控除することができる。)
③中小企業技術基盤強化税制
④試験研究費の額が増加した場合等の税額控除制度

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景気悪化に対応する税務対策

September 29, 2009 5:25 PM

 マクロ経済指標では、だいぶ回復してきたと言われる景気ですが、まだまだ景気回復は絵に描いた餅のように思えてなりません。今月は、この不況を乗り切るための主な税務対策に関して書きたいと思います。

《役員報酬の減額改定》
 役員報酬は定期同額が原則です。会社法施行後、役員給与に関する規定が厳格になったため、役員報酬の減額に関しても注意が必要になりました。例えば月額80万円の役員報酬を、期首から5ヶ月後に50万円に減額したとします。この場合は期中での改定となりますので、50万円を適正な役員報酬とし、当初の役員報酬のうち50万円を超える部分(30万円×5ヶ月)が過大役員報酬として法人税法上、損金にならなくなりました。
 ただし、業績悪化改定事由に該当すれば、これを過大とせずに損金の額に算入できます。では、その業績悪化改定事由とはどのようなものなのでしょうか。
 具体的には、次のようなものが損金算入の条件となる業績悪化改定事由となります。

①株主との関係上、業績や財務状況の悪化についての役員としての経営上の責任から役員給与の額を減額せざるを得ない場合
②取引銀行との間で行われる借入金返済のリスケジューリングの協議において、役員給与の額を減額せざるを得ない場合
③業績や財務状況または資金繰りが悪化したため、取引先等の利害関係者からの信用を維持・確保する必要性から、経営状況の改善を図るための計画が策定され、これに役員給与の額の減額が盛り込まれた場合
④その他経営状況の悪化に伴い、第三者である利害関係者との関係上、役員給与の額を減額せざるを得ない事情があるとき。

 上記を見て頂くとわかりますように、単に業績悪化という自社だけの条件だけではこれに該当せず、あくまでも第三者との関係の中で減額せざるを得ない客観的な理由が必要ということになります。税務調査の対策としては、その第三者との交渉の過程や取り決めを文書化するなどの証拠書類の確保が重要になります。

《欠損金の繰戻し還付》
 欠損金の繰戻還付制度とは、当期に欠損金が生じた場合、これを前期の所得に充当(繰戻し)して、前期に納めた法人税の全部または一部を還付してもらう制度です。この制度は一部の法人を除き、その運用が停止されていましたが、資本金1億円以下の中小法人について平成21年2月1日以後に終了する事業年度から適用できることになりました。
 繰戻還付制度を利用するには、次の全ての要件を満たす必要があります。

①還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度まで連続して青色申告書であう確定申告書を提出していること
②欠損事業年度の確定申告書を青色申告書により申告期限内に提出していること。
③確定申告書の提出と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出していること。

 この適用を受けることの注意点としては、法人税法80条6項において、税務調査が行われることが明記されています。そのため、適用には税務調査が行われることを念頭に置く必要があります。

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改正パート労働法について

July 27, 2009 3:19 PM

 パートタイム労働者に関するお悩みを持つ方が多いため、今月は平成20年4月1日に改正したパートタイム労働法について説明したいと思います。

パートタイム労働者とは

 パートタイム労働法の対象である「短時間労働者(パートタイム労働者)」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。この条件に当てはまる場合には「アルバイト」「嘱託」「契約社員」など呼び方が変わっていても「パートタイム労働者」としてこの法律の対象となります。

改正パートタイム労働法のポイント

1、雇い入れの際、労働条件を文書などで明示しなければなりません。
(ア)文書の交付により明示しなければならない事項は、「昇給の有無」、」「退職手当の有無」、「賞与の有無」
(イ)上記(ア)以外のものについても文書の交付等により明示するように努めなければならない。

2、雇い入れ後、待遇の決定に当たって考慮した事項を説明しなければなりません
(ア)説明事務が課されている事項は、次のとおりです。
労働条件の文書交付等、就業規則の作成手続、待遇の差別的取り扱い禁止、賃金の決定方法、教育訓練、福利厚生施設、通常の労働者への転換を推進するための措置

3、パートタイム労働者から通常の労働者へ転換するチャンスを整えなければなりません。
事業者は通常の労働者への転換を推進するため、次のいずれかの措置を講じなければならない。
(ア)通常の労働者を募集する場合、その募集内容を既に雇っているパートタイム労働者に周知する。
(イ)通常の労働者のポストを社内公募する場合、在籍するパートタイム労働者にも応募の機会を与える。
(ウ)パートタイム労働者が通常の労働者へ転換するための試験制度を設けるなど、転換制度を導入する。

4、賃金(基本給、賞与、役付手当等)は、パートタイム労働者の職務の内容、成果、意欲、能力、経験などに応じて実施するよう努めなければなりません。

5、教育訓練は、通常の労働者と同様に、パートタイム労働者に対しても職務の内容、成果、意欲、能力、経験などに応じて実施しなければならない。

6、福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)の利用の機会をパートタイム労働者に対しても与えるよう配慮しなければならない。

7、人材活用の仕組みや運用などが通常の労働者と一定期間同じ場合、その期間の賃金は通常の労働者と同じ方法で決定するよう努めてください。

8、職務の遂行に必要な能力を付与する教育訓練は、通常の労働者と同様に実施して下さい。

9、すべての待遇についてパートタイム労働者であることを理由に差別的に取り扱うことは禁止されています。

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エコポイント制度

July 1, 200911:12 AM

 今月は、最近新聞やチラシなどで目にする機会が増えたエコポイントについて説明させて頂きます。家電の買い替えをお考えの方は有利な制度ですので、ぜひご利用頂きたいと思います。
 エコポイント制度とは、地球温暖化対策、経済の活性化及び地上デジタル対応テレビの普及を図るため、グリーン家電の購入により様々な商品・サービスとの交換可能はエコポイントが取得できるものです。

《エコポイントの取得~商品・サービスとの交換まで》
グリーン家電の購入

グリーン家電とは、統一省エネラベル4星相当以上の「エアコン」「冷蔵庫」「地上デジタル放送対応テレビ」の家電です。(平成21年5月15日以降に購入した製品が対象です。)

エコポイントの申請
申請書、保証書(コピー)、領収書/レシート(原本)、家電リサイクル券の排出者控え(コピー)をエコポイント事務局に送付すると、エコポイントが取得できます。
申請方法は2種類あります。
○インターネットによる申請
本サイトに設置される入力フォーム上での申請方法です。(入力フォームは7月1日設置予定)申請後にエコポイントの管理、照会、ポイント交換がインターネット上で簡単に行えます。
○書面による申請
申請書に必要事項を記入いただく申請方法です。(申請書は7月1日以降、お近くの家電販売店、郵便局で入手できます)

商品との交換
 取得したエコポイントは、ポイント数に応じて商品・サービスと交換できます。一定の販売店では、購入時に電球型蛍光ランプ、充電式電池などと交換できますが、申請書に希望の商品を書けば郵送にて商品が届けられます。この交換商品は、いろいろな商品券などがあるのですが、商品によってだいぶレートが異なっているようです。
(例 JRのスイカ13,500点→12,000円分、全国百貨店共通商品券10,000点→10,000円分、ベスト電器商品券10,000点→12,000円分)

エコポイント制度の実施機関
エコポイント発行対象期間     :平成21年5月15日~平成22年3月31日購入分まで
エコポイント登録申請受付期間   :平成21年7月1日~平成22年4月30日
エコポイント交換期間        :平成21年7月1日~平成24年3月31日

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金融・証券に関する平成21年度税制改正

June 1, 200911:10 AM

 今月は、金融・証券に関する平成21年度税制改正に関して主な論点をご紹介させていただきます。

1、上場株式等の配当所得及び譲渡所得等の軽減税率の延長等
 平成21年1月1日から平成23年12月31日までの間の上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率が10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)とされます。

2、上場株式等の配当所得等に係る源泉徴収税率等の特例の延長等
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して支払う上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率(特別徴収税率)に対する10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特例が1年延長されます。

3、源泉徴収選択口座における源泉徴収税率の特例の延長
 平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間の源泉徴収選択口座における源泉徴収税率(特別徴収税率)に対する10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特例が1年延長されます。

4、少額の上場株式等投資のための非課税措置の創設
金融所得課税の一体化の取り組みの中で「貯蓄から投資へ」の流れを促進する観点から、上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に係る10%軽減税率が廃止され20%本則税率が実現する際(平成24年1月1日以降の年分の予定)に、以下を骨子とする少額の上場株式等投資のための非課税措置が創設されます。
(a)居住者等(満20歳以上の者に限ります。)は、金融商品取引業者等の営業所に非課税口座を開設できるものとされます。
(b)非課税口座とは、本措置の施行の日から5年内の各年において開設する③の非課税措置の適用を受けるための口座(一の年につき一口座に限ります。)で、その口座を開設した日からその年12月31日までに取得をする上場株式等(その取得対価の額の合計額が100万円に達するまでのものに限ります。)のみを受け入れることとされているものをいいます。
(c)非課税口座において当該口座を開設した日の属する年の1月1日から10年内に生ずる上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等に対しては、所得税及び住民税が課されません 。

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平成21年税制改正(その2)

May 1, 200911:04 AM

今月は平成21年税制改正のうち、話題性の高い住宅ローン税制についてご説明したいと思います。

住宅ローン減税制度
住宅ローン減税の適用期限が平成25年末まで5年間延長されるとともに、制度が大幅に拡充され、特に認定長期優良住宅については最大控除可能額が過去最高水準を上回る600万円に引き上げられます。また、個人住民税についても、所得税の住宅ローン控除制度において所得税から控除し切れない額を税額控除する制度が創設されます。居住年別の控除期間、住宅借入金等の年末残高の限度額及び控除率は次のとおりです。
(1) 一般住宅を居住の用に供した場合(平成21年~平成25年まで居住分)
居住年  控除期間  住宅借入金等の年末残高の限度額  控除率  最大控除額
平成21年  10年間        5,000万円         1.0%   500万円
平成22年  10年間        5,000万円         1.0%   500万円
平成23年  10年間        4,000万円         1.0%   400万円
平成24年  10年間        3,000万円         1.0%   300万円
平成25年  10年間        2,000万円         1.0%   200万円

(2) 認定長期優良住宅の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得をして居住の用に供した場合(平成21年~平成25年まで居住分)
居住年  控除期間 住宅借入金等の年末残高の限度額  控除率  最大控除額
平成21年  10年間        5,000万円         1.2%   600万円
平成22年  10年間        5,000万円         1.2%   600万円
平成23年  10年間        5,000万円         1.2%   600万円
平成24年  10年間        4,000万円         1.0%   400万円
平成25年  10年間        3,000万円         1.0%   300万円

※認定長期優良住宅とは
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋で、地震や腐食に強いこと、居住者の使い勝手に合わせて改築し易いことなどの条件を満たし、世代を超えて利用できるものと地方自治体が認定した住宅をいいます。

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平成21年税制改正(その1)

April 1, 200911:02 AM

今月は平成21年税制改正のうち、中小企業税制についてご説明したいと思います。

1、軽減税率の時限的引き下げ
中小企業者等の平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する各事業年度の所得の金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を18%(改正前22%)に引き下げることとしております。
なお、協同組合党又は特定医療法人が連結親法人である場合の税率は、年800万円以下の金額に対して19%(改正前23%)に引き下げられます。したがって、公益法人等の収益事業に対しては、18%と22%の2段階の税率となります。

2、欠損金の繰戻し還付の復活
中小企業者等の平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額については、欠損金の繰り戻しによる還付制度の適用ができるようになります。
具体的には、青色申告法人の欠損金については、欠損事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度の所得に対する法人税の繰戻し還付をすることができます。つまり、前期に法人税を納付した青色申告法人が、当期に欠損が出た場合には、前期に納付した法人税を限度として、欠損金に対応する法人税の還付を受けることができます。昨年来の景気悪化で赤字に陥った会社の資金繰りを支えるための措置となっております。

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中小企業緊急雇用安定助成金

March 1, 200910:59 AM

 昨今の景気悪化は目を見張るものがあります。連日の不景気や人員カットのニュースを見るたびに気が重くなります。今月は雇用を維持するための助成金である「中層企業緊急雇用安定助成金」をご紹介させていただきます。この助成金は、以前の雇用調整助成金制度を見直した制度となり、平成21年2月6日より要件が緩和されました。

世界的な金融危機や景気の変動などの経済上の理由による企業収益の悪化から生産量が減少し、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当若しくは賃金等の一部を助成します。

【中小企業事業主とは】
 小売業(飲食店を含む)  資本金5,000万円以下又は従業員 50人以下
 卸売業            資本金1億円  以下又は従業員100人以下
 サービス業         資本金5,000万円以下又は従業員100人以下
 その他の業種       資本金3億円  以下又は従業員300人以下

【主な受給の要件】
(1)[1]最近3ヶ月の売上高又は生産量等がその直前3ヶ月又は前年同期比で減少していること。
[2]前期決算等の経常利益が赤字であること(生産量が5%以上減少している場合は不要。)
(2)従業員の全一日の休業または事業所全員一斉の短時間休業を行うこと
(平成21年2月6日から当面の期間にあっては、当該事業所における対象被保険者等毎に1時間以上行われる休業(特例短時間休業)についても助成の対象となります。)
(3)所定労働日の所定労働時間に全一日にわたり行われるもの教育訓練であること。
(事業所内訓練、外部研修、委託訓練など)
(4)3ヶ月以上1年以内の出向を行うこと

【受給額】
○休業等
休業手当相当額の4/5(上限あり)
支給限度日数:3年間で300日(最初の1年間で200日分まで)
教育訓練を行う場合は上記の金額に1人1日6,000円を加算
○出向
出向元で負担した賃金の4/5(上限あり)

【手続き】
この助成金を受けようとする事業者は都道府県労働局又はハローワークに事前届出が必要となります。(詳しいお問い合わせは、最寄のハローワークで)

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住宅の省エネ改修促進税制

February 1, 200910:44 AM

 地球温暖化防止に向けて家庭部門のCO2排出量の削減を図るため、既存住宅において一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合の所得税及び固定資産税に対する特例措置が創設されました。
固定資産税額の減額措置
 平成20年4月1日から平成22年3月31日までの間に、平成20年1月1日以前から所在している住宅(賃貸住宅を除く)について、省エネ改修工事を行った場合、当該家屋に係る翌年度分の固定資産税額(120㎡相当分までに限る。)を3分の1減額します。
特例の対象となる「省エネ改修工事」の要件
1、次の①の工事、又は①と合わせて行う②~④の工事であること。
①窓の断熱改修工事 ②床の断熱改修工事 ③天井の断熱改修工事 ④壁の断熱改修工事
2、改修部位がいずれも現行の省エネ基準に新たに適合すること。
3、省エネ改修工事に要した費用の合計が30万円以上であること。
 この特例は、省エネ改修工事完了後3ヶ月以内に市区町村へ必要書類を添付して申告する必要があります。
所得税額の特別控除
 居住者が自己の居住の用に供する家屋について省エネ改修工事を含む増改築等工事を行った場合で、平成20年4月1日から平成20年12月31日までの間に居住の用に供した場合、現行の住宅リフォームローン減税制度と新設される省エネ改修促進税制を選択することができます。
 さらに省エネ改修工事のうち特例の基準を満たす特例の省エネ改修工事を行った場合は、省エネ改修促進税制を選択すると、当該特定の省エネ改修工事の部分に係る借入金(200万円まで)について、2%の控除率が適用されます。

現行の住宅リフォームローン減税と省エネ改修促進税制の比較

 
現行の住宅ローン減税
省エネ改修促進税制
税額控除率

1~6年目 1.0%

7~10年目 0.5%

1~10年目 0.6%

10~15年目 0.4%
2.0%(特定の省エネ改修工事以外の部分は1.0%)
控除期間
10年間
15年間
5年間
ローンの限度額
2,000万円
200万円(特例の省エネ改修工事相当分。当該工事以外の部分と合計で1000万円)
ローンの償還期間
10年以上
5年以上
工事費
100万円超
30万円超

 要件としては、上記固定資産税額の減額に関する要件に加えて、1の省エネ改修工事に該当する工事で改修後の住宅全体の省エネ性能が現行の省エネ基準相当に上がると認められる内容のものであること。
 この特例を利用する場合には、所得税の確定申告に、登録された建築士事務所に属する建築士、指定確認検査機関等が作成する増改築等工事証明書を添付する必要があります。

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2009年経済見通し

January 1, 2009 6:57 PM

今年は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部が昨年の12月25日に発表したレポートの要旨を掲載させて頂きます。内閣府が発表した平成21年度の経済見通しのレポートがありますが、政府が行う経済対策に関して過大に評価しており、実現可能性が低いと思われるため、内容も秀逸なこのレポートの要旨を掲載することにしました。今後の世界経済の10年を考える上で是非目を通して頂きたいレポートです。

日本経済の中期見通し(2008~2020年度) (要旨)
   ~世界経済バブル崩壊後の日本経済の10年~

○戦後最長の景気回復が終わり未曾有の景気後退が始まっている。100年に一度と言われる金融危機が世界経済の成長にマイナスに影響しているが、その背後では、米国の過剰消費と膨大な経常赤字、新興国の急速な工業化、米国への円滑な資金還流に支えられてきた世界経済バブルが崩壊してきている。

○2010年ごろまでは世界経済バブル崩壊のショックの下、世界経済は先進国を中心に低成長が続き、新興国も成長率が大きく低下する。世界経済に連動して日本経済も低成長が続く。輸出の減少が生産を抑え、企業収益が悪化するため設備投資も減少傾向が続く。さらに、人件費が抑えられるため個人消費も増加が難しくなる。

○2010年代前半は、世界経済がバブル崩壊のショックから持ち直してくるため輸出や設備投資が増加してくる。もっとも、世界経済の成長が5%水準に戻ることはなく、日本経済の成長率は1%台前半にとどまる。また、成熟型経済における人口の減少や所得の伸び悩み傾向が続き、個人消費の伸びは低いものにとどまる。

○2010年代後半になると国内の少子高齢化の進展が個人消費を中心に成長率を一段と抑える要因になると同時に、海外でも人口動態面からの成長率抑制の力が強まる。中国の成長率も低下してくるため、日本からの輸出環境は厳しさが増す。2010年代後半の成長率は0%台に低下してくる。

○世界経済バブル崩壊後の10年もやはり失われてしまうのか、それとも世界経済や日本経済の新しい成長の構図を見つけ出す変革の10年になるのか。日本経済は、需要の収縮に直面し、疲弊する家計部門を抱え、政府の存在意義を問い直すという重要な10年を迎えることになる。

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下請法

December 1, 2008 6:52 PM

 今月は、下請法(下請代金支払遅延等防止法)の概要についてお伝えしたいと思います。下請業者を使う場合に注意をしなければならない法律で、下請業者が公正取引委員会などに提訴した場合には行政処分を受ける可能性が出てきます。下請業者との良い関係を構築することが必要不可欠ですが、この法律の基本的な知識は押さえておく必要があります。

1.下請法が適用される親事業者(発注者)・下請事業者(受注者)の定義
(1)物品の製造・修理委託及び情報成果物作成委託・役務提供委託(プログラム作成、運送、物品の倉庫における保管及び情報処理に係るもの)の場合
        親事業者                 下請事業者
      資本金3億円超        ――→  資本金3億円以下(個人を含む)
資本金1千万円超3億円以下  ――→  資本金1千万円以下(個人を含む)
(2)情報成果物作成・役務提供委託(上記(1)に該当する場合を除く)の場合
       親事業者                 下請事業者
     資本金5千万円超       ――→  資本金5千万円以下(個人を含む)
資本金1千万円超5千万円以下 ――→  資本金1千万円以下(個人を含む)

2.親事業者(発注者)の義務
・書面の交付の義務              ・書類の作成・保存の義務
・60日以内の支払期日を定める義務
・遅延利息の支払いの義務(60日を経過した日から年14.6%)

3.親事業者(発注者)の禁止事項
・受領拒否の禁止 ・下請代金の減額の禁止 ・返品の禁止
・下請代金の支払遅延の禁止(60日以内に下請代金全額を支払わなければならない)
・買いたたきの禁止 ・購入・利用強制の禁止 ・報復措置の禁止
・有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止 ・割引困難な手形の交付の禁止
・不当な経済上の利益の提供要請の禁止 ・不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止

4.発注者が上記の禁止事項に違反した場合の罰則等
・親事業者が、書面の交付義務、書類の作成・保存義務に違反したときは、50万円以下の罰金が課せられます。
・親事業者が禁止行為を行ったときは、公正取引委員会から勧告措置がなされます。

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原材料価格高騰対応緊急保証制度

November 1, 2008 6:48 PM

 この制度は、原材料価格や仕入価格の高騰により、売上の減少や収益が圧迫される中小企業の資金繰りを支援するために各都道府県の信用保証協会で緊急で設けられた制度です。

対象者…原油・原材料価格や仕入価格高騰の影響を強く受けている545業種に属する事業を行い、区市町村の認定を受けた中小企業者
保証限度額・・・2億8,000万円(組合4億8,000万円) 既存のセーフティネット保証の残高を含む
保証割合・・・100%
貸付形式・・・手形貸付、証書貸付
保証期間・・・10年以内(据置期間1年以内を含む)
返済方法・・・原則として均等分割返済
貸付利率・・・金融機関所定の利率
保証料率・・・金額区分に応じ、0.4%~0.8%
取扱期間・・・平成20年10月31日~平成22年3月31日

※上記の区市町村の認定用件の概要
指定業種に属する事業を行っており、最近3ヶ月の平均売上高等が前年同期比マイナス3%以上の中小企業者
指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%以上を占める原油等の仕入価格が上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていない中小企業者
指定業種に属する事業を行っており、最近3ヶ月間(算出困難な場合は直近決算期)の売上総利益率又は平均営業利益率が前年同期比マイナス3%以上の中小企業者

通常の保証割合は80%のため、貸付先が倒産などすると20%は金融機関が負担しなければなりません。そのため、最近の融資に関しては、保証協会付融資でもプロパーの融資と同様の審査を行っていたのが現状です。この制度では、上述のとおり保証割合が100%のため、金融機関としても融資しやすく、保証料率も低いため、条件に合う方は検討する価値があると思います。また、指定業種とは、建築工事業などで、中小企業庁のホームページで詳しく説明されております。

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中小企業人材能力発揮奨励金

September 1, 2008 6:46 PM

 今月は、「中小企業人材能力発揮奨励金」という助成金を紹介させていただきます。

1.概要
都道府県知事の認定を受けた改善計画に従い、雇用する労働者の能力を高め生産性を向上させ、労働者の職場への定着を促進するためにIT化等を活用して雇用環境の高度化を図るための設備投資を行い、新たに必要な人材を雇い入れた場合に、当該事業に要した費用の一部を助成します。

2.支給額
必要な人材を1人雇い入れた場合    設備投資に要した費用の1/4(小規模事業者は1/3)
必要な人材を2人以上雇い入れた場合  設備投資に要した費用の1/3(小規模事業者は1/2)
いずれも、1,000万円(小規模事業者は1,500万円)を限度とします

3.受給できる事業主
①改善計画認定申請書の提出日の属する事業年度の前年度の末日において、雇用保険の適用事業主となっていること。
②改善計画の提出日の前日の時点で、2期(1期を事業年度の初日から末日までとする。)以上の決算を実施した事業主であること。
③都道府県知事から改善計画の認定を受けた中小企業者等であり、実施計画に定める期間内に当該計画に基づいて、設備の設置又は整備を行い、併せて奨励金の対象となる労働者を1人以上雇い入れる事業主であることなど。

4.支給対象となる設備の要件
生産性の向上に資する設備であって、雇用環境の高度化を図るものであること。
例)産業用ロボット、自動縫製装置、自動搬出入装置、パーソナルコンピュータ、POSシステム、高精度小型NC旋盤、三次元CAD等

5.支給対象となる労働者の要件
①実施計画期間内に雇用保険の一般被保険者として新たに雇い入れる者であること。
②支給対象となる設備により生産性向上に取り組む部署において継続して6箇月以上雇い入れられ、かつ、奨励金支給後も引き続き継続して当該部署において雇用することが見込まれる者
③申請事業主において、年収240万円以上(臨時給与、特別給与等臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の賃金で雇い入れられる者であること等。

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経営改善計画書の作成方法

July 1, 2008 6:21 PM

 よく取引銀行に新規の融資や借入金返済額の減額等のお願いに行くと「経営改善計画書」の提出を求められるケースが多くなっております。
 今月は経営改善計画書の作成方法の概略を示したいと思います。

【現状分析】

外的な要因の分析

外的な要因を考える上で重要なことは、以下の2つです。
1、経済の状況などのどの業種にも共通して影響を与えてしまう要因
2、特定の業種に影響を与える市場環境の変化などの要因
顧客ニーズの変化(品質、価格、趣向など)、新製品、代替製品の出現、新しい販売手法の出現、法規制の緩和・撤廃など

内的な要因の分析
自社の強みと弱みを正確に分析できなければ、経営改善は「絵に描いた餅」で終わってしまいます。以下の項目に関して自社の強みと弱みを考えます。
経営全般、組織・人材、販売、生産・仕入、財務、その他

売上対策(営業対策)
上記の自社を取り巻く外的な要因と内的な要因の分析を踏まえて、売上(営業)対策を考えていきます。特に次のようなことに注意します。
市場はあるのか? 商品の品質は他社より勝っているか? 価格は妥当か? 他社との競合力はあるか? 営業力はあるか? 自社のシェアは高いか? 粗利率は高いか? 営業戦術は十分か? 商品の位置づけはどうか(安定商品、成長商品、挑戦商品)?


業務リストラ

適正在庫
適正在庫の実現のためには、まず現状の在庫を把握する必要があります。そして、自社にとって最低限必要な在庫(適正在庫)を決定し、現在どれだけ余剰在庫を抱えているかを把握します。

経費削減
経費は、人件費、外注費、販売費、管理費に分類されますが、見直す順序としては、管理費→外注費→販売費→人件費が良いでしょう。また、見直す方法としては試算表ではなく、総勘定元帳に目を通し、各科目ごとに確認して、不明なものは明確にし、無駄な経費が無いかをチェックしていきます。

 この経営改善計画の視点は、優良企業にとっても必要なものです。これから皆様の会社がどう経営改善し、顧客評価を頂き、利益を出し社会に還元していくかを社長自らが示すことは、とても重要なことです。中小企業の経営者は、日々の業務に追われ、会社全体を見つめる時間が無いのが実情です。しかし時には、足を止めて自社の状況を見つめ直すことも必要ではないでしょうか。

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平成20年度税制改正(その3)

June 1, 2008 6:18 PM

今月は平成20年度税制改正の内、法人税関係を取り上げさせて頂きます。
1、地方法人特別税の創設
 地域間の税源偏在の是正に対応するため、消費税を含む税体系の抜本的改革までの暫定措置として、法人事業税の標準税率の引き下げにより、約2.6兆円の法人事業税を分離し、地方特別法人税を創設するとともに、その地方法人特別税の収入額に相当する額を1/2を人口、1/2を従業員数の基準により按分して国から都道府県に配分する地方法人特別譲与税創設する。
例)資本金1億円以下の法人(年400万円以下の所得)
現行5.0% → 今後 法人事業税2.7%+地方法人特別税2.187%=合計4.887%
※実質的税負担が変わらないように設定されておりますが、結果としてわずかの減税となります。

2、研究開発税制
 青色申告書を提出する法人が試験研究費を支出した場合には、試験研究費の総額に係る税額控除制度(総額型)及び試験研究費の増加分に対応する税額控除制度(増加型)を適用することができました。
 今回の改正では、①総額型+増加型又は②総額型+高水準型のいずれかを選択できる制度を創設している。この制度における控除税額の限度は、総額型については法人税額の20%、増加型または高水準型についてはさらに別枠で法人税額の10%とし、最大30%まで控除限度額が可能となります。

ⅰ) 総額型
試験研究費 × 税額控除割合
試験研究費割合が10%以上の場合・・・・・10%(中小企業者12%)
試験研究費割合が10%未満の場合・・・・ 8%(中小企業者12%)
※試験研究費割合とは、適用年度以前4年間の平均売上金額に対する割合です。

ⅱ)増加型
適用年度の試験研究費の総額が、比較試験研究費の額を超え、かつ、基準試験研究費の額を超える場合に適用します。
(試験研究費の総額 - 比較試験研究費)× 5%※比較試験研究費とは、前3年の各事業年度の試験研究費の合計額を当該3年以内に開始した事業年度の数で除して計算した金額

ⅲ)高水準型
(試験研究費の総額 - 適用年度以前4年間の平均売上高×10%)× 控除割合
控除割合 = (試験研究費割合 - 10%)× 0.2

3、情報基盤強化税制
青色申告書を提出する法人が情報基盤強化設備等を取得した場合には、一定の特別償却又は税額控除が認められているが、この適用期間を2年延長するとともに、中小企業の投資要件の引き下げや、対象となるソフトウェアの範囲の拡充が図られました。

4、減価償却制度(法定耐用年数の見直し)
機械及び装置を中心に実態に即した使用年数を基に資産区分の大括り化を行いました。

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平成20年度税制改正(その2)

May 1, 2008 6:14 PM

 今月は、平成20年度の税制改正の目玉とも言える事業承継税制(相続税)に関してお伝え致します。
 現行の事業承継税制(相続税)では、自社株に係る10%の減額措置と特定事業用宅地に係る80%減額措置があります。併用は可能ですが、制限があります。今回の税制改正で、この自社株に係る10%減額措置を自社株式に係る80%の納税の猶予という制度に拡充されました。

〔現行制度〕
自社株式に係る10%減額措置
対象会社要件・・・発行済株式総額20億円未満の会社
軽減対象の上限・・相続した株式のうち、発行済株式総数の2/3又は評価額10億円までの部分のいずれか低い額

〔改正後〕
自社株式に係る80%の猶予制度
対象会社は中小企業基本法上の中小企業(株式総額要件は撤廃)
軽減対象となる株式の限度額は撤廃(但し、発行済み議決権株式総数の2/3以下の限度あり)

制度の詳細
(1)事業承継相続人が、非上場会社を経営していた被相続人から相続等によりその会社の株式等を取得しその会社を経営していく場合には、その事業承継相続人が納付すべき相続税額のうち、相続等により取得した議決権株式等(相続開始前から既に保有していた議決権株式等を含めて、その会社の発行済議決権株式の総数等の3分の2に達するまでの部分)に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予する。
(注1)「事業承継相続人」とは、中小企業の経営の承継の円滑化に関する法律(仮称)における経済産業大臣の認定を受けた一定の中小企業の発行済株式等について、同族関係者と合わせその過半数を保有し、かつ、その同族関係者の中で筆頭株主である後継者をいう。
(注2)会社を経営していた被相続人は、その会社の発行済株式等について、同族関係者と合わせその過半数を保有し、かつ、その同族関係者(事業承継相続人を除く。)の中で筆頭株主であったことを要する。
(2)  納税猶予の対象となる株式等のみを相続するとした場合の相続税額から、その株式等の金額の20%に相当する金額の株式等のみを相続するとした場合の相続税額を控除した額を猶予税額とする。
(3)  その事業承継相続人が納税猶予の対象となった株式等を死亡の時まで保有し続けた場合等の一定の場合には、猶予税額を免除する。
(4)  その事業承継相続人が、相続税の法定申告期限から5年の間に、代表者でなくなる等により、中小企業の経営の承継の円滑化に関する法律(仮称)に基づき経済産業大臣の認定が取り消された場合等には、猶予税額の全額を納付する。
(5)  上記(4)の期間経過後において、納税猶予の対象となった株式等を譲渡等した場合には、その時点で、納税猶予の対象となった株式の総数等に対する譲渡株式の総数等の割合に応じた猶予税額を納付する。

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平成20年度税制改正(その1)

April 1, 2008 6:10 PM

 平成20年度の税制改正がでましたので、今月は法人税関連のうち中小企業税制についての改正の概略をお伝えしたいと思います。

1、教育訓練費の税額控除制度の改正
これまでの制度は、教育訓練費の増加額の25%を税額控除することができましたが、改正で教育訓練費の総額をベースに税額控除を行う「総額型」制度に改正されました。
対象法人 中小企業者等
適用要件 教育訓練費割合が0.15%以上
教育訓練費=教育訓練費の額÷労務費の額(人件費、法定福利費、教育訓練費)
   税額控除 教育訓練費×税額控除率(8~12%) 上限(当期税額の20%) 

2、研究開発税制の拡充
 研究開発税制は、試験研究費を支出した場合の税額控除に関する優遇規定であり、従来から恒久措置である「総額型」と「増加型」を同時適用することができましたが、今回の改正でそれに加えて、「総額型」+「高水準型」の同時適用が可能となりました。また、控除限度額も20%から30%まで拡充されました。

3、情報基盤強化税制の改正
情報基盤強化設備等を取得して国内の事業の用に供した場合には、基準取得価格の50%の特別償却又は、10%の特別控除の適用があります。以前からあった制度ですが、今回の改正で対象資産の取得価格基準が引き下げられました。(資本金一億円以下の法人の場合、従前300万円→70万円)

4、エンジェル税制の改正
エンジェル税制とは、投資リスクの高い、創業期のベンチャー企業に対する個人投資家からの資金供給を支援するために設けられた制度の総称であり、投資時、価値喪失時、及び売却時のそれぞれの時点において特例があります。その内、以前からあった売却時の譲渡益の2分の1課税の特例が廃止され、新たに投資家が投資時に1,000万円を限度とする寄付金控除制度が新設されました。

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相続時精算課税制度

March 1, 200810:45 AM

 今年から、取引相場の無い株式に関しても特例が創設された相続時精算課税制度、以前にも事務所通信に取り上げましたが、今月号ではもう一度この制度のポイントについてご説明させて頂きます。

《適用対象者》
・贈与者は、満65歳以上の親
・受贈者は、満20歳以上の子である推定相続人(代襲相続人を含む。)。人数の制限はない。

《適用手続》
・贈与を受けた年の翌年3月15日までに税務署へ本制度を選択する旨を届出
・本制度の選択を一度届け出れば、以後同じ贈与者からの贈与について相続時まで本制度の適用が継続
・①受贈者である兄弟姉妹が別々に、②贈与者である父、母ごとに、選択可能

《適用対象となる贈与財産等》
贈与財産の種類、贈与金額、贈与回数に制限はない。

《税額の計算等》

(贈与時)
・制度の対象となる親からの贈与財産について、他の贈与財産と区別して、贈与時に贈与税(軽減)を納税
・申告を前提に、2,500万円の非課税枠(限度額まで複数回使用可)、これを超える部分については税率20%で課税。

 (相続時)
・選択した子は、制度の対象となる親からの相続時に、それまでの贈与財産と相続財産とを合算して計算した相続税額(計算方法は従来と同じ)から、既に支払った贈与税相当額を控除
・相続税額から控除しきれない贈与税相当額は還付
・相続財産と合算する贈与財産の価額は、贈与時の時価

住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例

平成19年12月31日までの間の措置として、贈与者(親)から贈与を受けた資金が次の要件を満たす住宅の新築、取得又は増改築に充てられた場合には、相続時精算課税制度に係る贈与者年齢要件を撤廃するとともに、非課税枠を拡大(1,000万円の上乗せ)する。
(適用対象となる住宅の主な要件)
①住宅の新築・取得、買換え・建替えの場合  床面積50m2以上、既存住宅の場合のみ (耐火建築物 : 築後25年以内、非耐火建築物 : 築後20年以内 (注)一定の耐震基準に適合するものは、築後経過年数にかかわらず適用対象 )
②住宅の増築、改築、大規模修繕等の場合 (増改築後) 床面積50m2以上  工事費用100万円以上

取引相場のない株式等に係る相続時精算課税制度の特例の創設

中小企業者の早期かつ計画的な事業承継の促進を図る観点から、贈与者(親)から贈与を受けた取引相場のない株式等については、相続時精算課税制度に係る贈与者年齢要件を60歳に引き下げるとともに、非課税枠を拡大(500万円の上乗せ)する。
○ 主な要件
①当該会社の発行済株式等の総額(相続税評価額ベース)が20億円未満であること。
②受贈者が当該会社の発行済株式等の総数の50%超、かつ、議決権の50%超を有していること。
③受贈者が会社の代表者として当該会社の経営に従事していること。
※②③については、特例の選択時から4年を経過した時に満たしている必要がある。

(注)この特例を選択した場合には、贈与者(親)の相続が発生した時に相続税の課税価格の計算の特例は適用できない。

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医療費控除

February 1, 200810:37 AM

 今月は、個人の確定申告の時期も近いため、医療費控除を取り上げたいと思います。

1、医療費控除の対象となる金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。
   (実際に支払った医療費の合計額-①の金額)-②の金額

①保険金などで補てんされる金額(生命保険契約などで支給される入院費給付金、健康保険などで支給される療養費・家族療養費・出産育児一時金など)

②10万円(その年の所得金額の合計額が200万円未満の人はその5%の金額)

2、医療費の対象

①医師又は歯科医師による診療又は治療の対価。(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)

②治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価。(ただし、風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)

③病院、診療所、介護老人保健施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価。急患や怪我などで病院に運ばれる費用です。

④あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師などによる施術の対価。(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)

⑤保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価。(この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話の対価も含まれますが、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)

⑥助産師による分べんの介助の対価。

⑦介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額。

⑧次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの。
(ア)医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの。(ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません。)
(イ)医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用。
(ウ)傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代。この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。

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平成20年度の経済見通し

January 1, 200811:36 AM

今月は、政府が発表した「平成20年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を紹介したいと思います。

1、平成19年度の経済動向
景気は、一部に弱さが見られるものの、回復している。
 平成19年度の我が国経済は、企業部門の底堅さが持続し、景気回復が続くと見込まれるものの、改正建築基準法施行の影響により住宅建設が減少していること等から、回復の足取りが緩やかになると見込まれる。
 物価の動向をみると、消費者物価指数は石油製品等の上昇により上昇すると見込まれる。こうした結果、平成19年度の国内総生産の実施成長率は、1.3%程度(名目成長率は0.8%程度)になると見込まれる。
 一方、サブプライム住宅ローン問題を背景とする金融資本市場の変動、原油価格の高騰等が我が国経済に与える影響については注視する必要がある。

2、平成20年度の経済見通し
 平成20年度においては、世界経済の回復が続く下、19年度に引き続き企業部門の底堅さが持続するとともに、家計部門が緩やかに改善し、「自立と共生」を基本とした改革への取組の加速・深化と政府・日本銀行の一体となった取組等により、物価の安定の下での民間需要中心の経済成長になると見込まれる。
 こうした結果、平成20年度の国内総生産の実質成長率は、2.0%程度(名目成長率は2.1%程度)になると見込まれる。
 なお、19年度に引き続き、海外経済の動向などにみられるリスク要因が我が国経済に与える影響については注視する必要がある。

①実質国内総生産
ⅰ) 民間最終消費支出
 雇用・所得環境が緩やかに改善することから、緩やかに増加する(対前年度比1.3%程度の増)。
ⅱ) 民間住宅投資
 改正建築基準法施行の影響による減少から回復する(対前年度比9.0%程度の増)。
ⅲ) 民間企業設備投資
 底堅い企業収益に支えられ、改正建築基準法施行の影響から回復することもあり、引き続き増加する(対前年度比3.3%程度の増)。
ⅳ) 公需
 歳出改革の推進により、公的固定資本形成が減少し、政府最終消費支出も抑制されることから、概ね前年度並みとなる(実質経済成長率に対する公需の寄与度0.0%程度)。
ⅴ) 外需
 世界経済の回復が続く下で、引き続き増加する(実質経済成長率に対する外需の寄与度0.4%程度)。

②労働・雇用
厳しさが残るものの緩やかに改善し、完全失業率は前年度に比べ若干低下する(3.8%程度)

③鉱工業生産
 内需、外需がともに増加することから、引き続き増加する(対前年度比2.2%程度の増)

④物価
 国内企業物価(対前年度比0.6%程度の上昇)及び消費者物価(対前年度比0.3%程度の上昇)は、緩やかに上昇する。GDPデフレーターの変化率はプラスに転じる(対前年度比0.1%程度の上昇)。

⑤国際収支
世界経済の回復が続く下で、輸出入とも増加する。所得収支の大幅な黒字が続く中、経常収支黒字はやや拡大する(経常収支対名目GDP比4.9%程度)。

※上記の見通しに関しては、主な前提として日本を除く世界GDPの実質成長率3.2%、円相場価格111.2円/ドル、原油輸入価格83ドル/バレルが挙げられます。

投稿者 : Shiina トラックバック : http://shiina-office-blog.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/3