秋晴れの心地良い季節となりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
3月11日の東日本大震災以後、未だ復興の目途が立たない日本において、今後どのような未来が考えられるでしょうか。野田首相の復興増税や消費税増税の議論に関しては、日本の将来を考えますと個人的には賛成をしております。負担を将来に廻さないという姿勢は、政治家として潔い選択だと思いますが、民主党の党内調整が紛糾している様は、民主党議員の選挙対策などの思惑が見え隠れしており、政権与党としての自覚が足りないような気がします。一時、相続税も復興増税に含めるという議論がありましたが、その増税対象となる期間に、たまたま亡くなった人の相続税に追加的な負担を求めるのは租税負担の公平性の観点から容認できるものでは無いと考えておりましたが、結果的には相続税は復興増税に含めないと決まったようです。
復興増税に関して、心配なのは景気の問題と工場などの生産設備の海外移転に拍車がかかってしまうことです。ギリシャなどのデフォルト懸念を抱えたEU、国債格付けの下げや失業率の増加に苦しむアメリカ、経済状態が全く良くないのに消去法的に買われてしまい戦後最高値になってしまった円高問題など、日本経済を取り巻く環境は依然厳しい状態が続いております。また、世界経済が中国の好景気に支えられておりましたが、最近中国経済も減速に転じてきたようです。特に巨大になった中国の不動産バブルの崩壊が現実味を帯びてきているのは不気味です。
今後必要となる財政再建のためには、公務員の給与水準を民間の給与水準程度に調整していくべきだと思います。バブル時代に、民間給与水準が高くなり、それに揃えるようにして公務員給与の水準も高くなった経緯がありますが、その後のバブル崩壊後においても高止まりしており、民間の給与水準との乖離は大きくなっております。もちろん財政の問題で公務員としての正規職員の採用人数は減らしておりますので、その分非正規職員の数も多くなってきているようです。その顕著なこととしては、失業者に職を斡旋するハローワークの職員の60%が非正規職員だそうです。給与水準の問題は公務員の組合が強いことから、「言うは易し行うは難し」ということですが民主党には頑張って頂きたいと思います。
また、年々増加する生活保護を受けている方に関して、生活保護の手当が基礎年金よりも多いとの批判があります。基礎年金にしても、生活保護手当に関しても考え方の根源は、憲法で保障されている「健康で文化的な生活」にあると思います。憲法制定当時と今では生活水準も変わっておりますので、国が保障すべき「健康で文化的な最低限の生活」をするために、いくら必要なのかを再検討すべきだと思います。いずれにしてもワーキングプアと呼ばれるような厳しい就労環境で生活している人よりも生活保護を受けている人が良い暮らしをしていることがある場合には、勤労者の就業意欲を失わせるのではないでしょうか。
また、雇用の改善も行わなければなりませんが、社会保険料の毎年の増額や、労働法の強化など労働者に対する権利保護に関してはこの10年間で改善されたと思います。しかし、その一方で企業は正規雇用をするためのコストとリスクが増大しております。その結果、非正規雇用が増大するという悪循環に入っていると思います。特に若い人達が、夢や希望を持てるような活気のある日本に復興させるためには、規制ではなく寛容さが大切なのだと思います。