節電の中、日中の暑さは耐え難いものでございますが、皆様はお元気にお過ごしでしょうか。
中国の高速鉄道事故の一連の対応には驚かされました。列車事故なのに行方不明者が出ていたこと、事故後2日で重機により事故車両を切り刻み地中に埋めてしまったことです。重機で切り刻む前には、列車内に生命反応がないことを確認したとのことですが、遺体の収容などは発想としてなかったのでしょうか。人命軽視として国際的に批判を浴びた中国ですが、国の成り立ちを考えると理解できると思います。
中国の歴史は複雑なので、簡略に書きますと1912年に成立した中華民国と共産党軍が内戦の末、共産党軍が中国全土を制圧して1949年に樹立したのが現在の中華人民共和国です。中華民国は、台湾に追われる形で政府機能を移転させました。現在の中国の人口の13億4,812万人(2011年)のうち共産党員は8,026万人のみであり、人口比5.9%の特権階級(共産党員)が残りの94.1%の人民を統治しているという現実があります。94.1%の人民は、当然ですが参政権はありません。特権階級としての共産党内部には腐敗もあり、昨年一年間で汚職などの規律違反で党中央規律検査委員会が立件した事件は、13万9621件になるとのことです。今回の高速鉄道事故の対応を見ると、共産党内部の状況が露見したように思います。
中国の高速鉄道が日本の技術供与により作られたとのことですが、日本の新幹線の過去の事故を調べました。私が調べた範囲では、1964年に営業開始後、唯一平成16年10月24日に新潟県中越地震で脱線事故が起きています。その事故の死者及び負傷者は0人でした。事故車両の撤去は余震があるため難航を極め、11月18日にようやく完了したそうです。航空・鉄道事故調査委員会はこの事故における詳細な鉄道事故調査報告書を11月30日に公表しました。その撤去された事故車両は損傷が大きかったため営業車両としては廃車になったそうですが、JR東日本の従業員用教習所に事故の資料として保存しているそうです。大震災という状況の中で起こった事故であり、かつ死者、負傷者0人という被害者が出なかった事故でも、日本はきちんと事故の原因調査、今後の対策を行っておりました。失敗を無駄にしないという姿勢は潔く、私のような第三者から見ると、日本の鉄道技術への信頼を深めます。技術の進歩とは、失敗の中から学んでいくことしか成し遂げられないと思います。中国と比較するわけではありませんが、日本という国に生まれてきて本当に良かったと思います。